愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

もう9月の日記

9月は何かと不調になりがちだけれど、そろりそろりと今のところなんとかやっている。新学期や誕生日の月なので、必要以上に張り切り最初から飛ばしてしまい、熱を出して出足をくじかれる、ということは学生時代からお約束のように何度も繰り返してきた。9・11以降はさらに先が見えない不安感が、9月という波とともに押し寄せてくることもたびたび。それも20年も過ぎると薄れたが、今度は加齢から来るあれやこれやをうまくやり過ごさないといけなくなってきた。

体力的・身体的なこともだけれど、自分の年齢と今の立ち位置と、そういうことを相対的に考え始めてしまうと際限が無い。しかし午後にコーヒーを飲んでしまい良く眠れない夜などは、ついあれやこれやと考えてしまうこともある。実は自分がはっきり何歳だったのかも、数か月前までははっきり覚えていないくらいだったんだけれど(それだけ、生活で年齢を聞かれたり言ったり、何か年齢で左右されるどうこうが何もない、ということでもあるのだけど)、誕生日が近づくにつれてシッカリ子供にリマインドされ、自覚せざるを得ない状況になってしまった(苦笑)。

かくゆう子供は無事中学生活をスタートさせ、毎日楽しく通っている。学校が夏休みの間にサマーキャンプを開いてくれたおかげで、先生にも生徒の中にも顔みしりがあったのも良かったみたい。イギリスの学校なので、ブレザーを着てネクタイを締めて、今家族の中で一番ちゃんとした格好をして、一人で公共交通機関を使って登校している。制服姿は頼もしく思えるものの、いずれ毎日着倒すと、ヨレヨレになるんだよな・・(苦笑)。制服に関する校則もそれなりに厳しくて、ちょっとそういう所は日本の学校を思い出して親としてはモゾモゾしてしまう。アメリカ時代の同級生の中学初登校写真を見ていると、皆思い思いの格好をして、髪の毛を染めたりお化粧もしたりしていたりするから余計である。

でもまあ、制服だろうが私服だろうが、11歳となると自立心ももりもり出てくるし、私が育った国・文化・環境・時代と全て異なる世界での中学生生活なので、どこをうまく締めて、どこをうまく緩めて、未来のティーンエイジャーと向き合うべきか・・・親として色々考えているようで、考えていないようで、その場しのぎな対応になったりならなかったりの日々ではある。仕事にしても家のことにしても子供のことにしても、何かするのに一日の時間が絶対的に足りない気がする。迷う時間があれば、動けと思うのだがコロナのロックダウンでですっかり心も腰も重くなってしまったのを、早く早く解消したい。

誕生日当日は、地元のお寿司屋さんに予約なしで行って、予約の隙間時間で空いていたテーブルでちらし寿司をかきこんだり

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日本のケーキのデリバリーを頼んでみたり

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週末はケンジントンのホテルの屋上にある中華料理屋さんで北京ダックを食べたり

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このそいだパリパリの皮に、ちょっとお砂糖を付けて食べるのが美味しい。
以前お友達とここに来た時は皆で分けてちょうど良い感じだったが、今回は家族3人だけだったので、ダックを食べて自分がフォアグラになるのではという位、たらふく食べる結果となった。加齢にダックの脂はちとキツイという悲しい気づき、というおまけつき・・・。

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ホテルの入り口に鎮座している、近くで見ると田中角栄風の銅像は、このホテルのオーナーだった、マレーシア(とシンガポール)の銀行家邱德拔さん。このレストランが入っているロイヤルガーデンホテルをはじめ不動産経営も手広くやるなど、シンガポールいちの金持ちだったそうで、文字通りのCrazy Rich Asiansのおひとり、という感じ。

Crazy Rich Asiansといえば、ようやく最新マーヴェル映画、シャン・チー/テン・リングスの伝説も見てきた。劇場で新作映画を見るのも滅茶苦茶久しぶりだし、アジア人がカリフォルニアに比べれば全然少ないロンドンで、アジア人による映画を見るのはなんだかちょっとホッとするものもあった。この映画に限らず、どんなに面白いシーンやセリフでも、イギリス人の反応が毎回非常にミニマムまたは全く表に出ないことに今回も苦笑しつつ、かっこいい戦闘シーン、懐かしいサンフランシスコの風景(昔の近所や使っていた路線バスが登場)、オークワフィナの相変わらずの面白さ、マーヴェルの色んなキャラクターのカメオ出演ミシェル・ヨーの格好良さ・・あとこの映画にかかわった家族がいるので、その仕事ぶりをなかなか自慢に思ったりしながら、色々な面で楽しんだのでした。