愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

2021年ロックダウン日記第8週 ブッククラブ・航空管制

腰をいわしてしまい、1週間ソロソロと生活していた。だんだん天気も良くなり浮かれた人々が外に大量に出かけていたらしいが、仕事もあるし腰も痛いしで、基本的に引きこもり継続中。

前回腰をやったのは2年半ぐらい前にウィーンに旅行する前日。薬を飲みだましだまし動き回り、結局なおるまで3週間かかった、とある。治るのにどれくらい時間がかかったのか記憶になかったので、こういうことも書いておいて良かった。

運動不足なのか、何日か続けて運動していたらやっちまったので、また地味にストレッチと体幹レーニングをせねばなるまい。

お天気の良かった週末はちょっと散歩。最近は、腰が痛くてもできるだけ普通に生活したほうが治りが早い、という認識なのだそうですよ。確かに歩いているとだんだん固まっていた筋肉が緩む感覚も。

通りがかったジムの中にはまだクリスマスの飾りが。12月のロックダウンから時が止まっていた。

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ちょっと買い食いも

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ガトーショコラみたいなブラウニー。色々なフレーバーがあり、お願いすると温めて出してくれる。中がいい感じにとろっ、外がカリッ、でとても良かった。

まもなく学校再開

3月8日から学校再開との発表。先生は、また君たちと直接やりあわないといけないのか、ウンザリ!なんて冗談を飛ばしている。さて、子供も大人もまた早起きできるのかどうか。でもとりあえず、友達と会ったりソーシャルな部分を取り戻せるのが有難い(勉強の部分はまああまり変わらない気もしている)。早くスポーツも再開できるといいのだけれど。

小学校での歴史プロジェクト

在宅授業で第二次世界大戦のレポートを書いていた子供、題材はイギリスでの学童疎開や食料配給、そしてキンダートランスポートについて。イギリス政府がドイツのユダヤ人の子供達を救出し、イギリスに連れてきて養子縁組を大量にやったのだそうだ。そういえば以前、政府の手が届かなかったチェコスロバキアの同じような子供達を助けた「イギリスのシンドラー」なお爺ちゃんの話を見たことがあったので、参考にと子供と一緒にそれも見た。

www.youtube.com
助けた子供達とテレビ番組で再会するサー・ニコラス・ウィントン。彼はこのことをほとんど話さなかったので、彼の功績が明るみに出たのは80年代ぐらいになってから。106歳まで長生きしたそうな

今週の食に走る

孤独のグルメに出てきた四川料理、蒜泥白肉を再現。といってもレシピは陳健一の本のものを参考にした。テレビに出てきたのは真っ赤なソースがもっとかかっていたが、我が家のはちょっと油控えめ。でも花椒とかいっぱい入れたので、結構痺れるお味になった。

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特に理由は無いが、豚キムチ、豆腐入り。

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今週は陳家の創立記念日でもあったので、奮発してお寿司も!

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ブッククラブ

今週はずっと楽しみにしていたオンラインでのブッククラブ。だったのだが、平日昼間の開催で、案の定仕事が煮詰まってしまい参加できず。残念に思っていたら、それとは別にオンラインのお茶会を主催者の方が開催してくださったので、そちらのほうに参加。実際のブッククラブよりも少人数で、本を読んだ感想などをZoomで話した。

思えばブッククラブなるものは人生で2度目。一度目は気心しれた会社の同僚達と、お昼を食べながら同じ部屋でビジネス書を読んだ感想をぺちゃくちゃ話し合うというものだったが、今回は知らない日本の方たちと日本語で、オンラインでしかも文学について話をするという全くの新体験!

読んだ本の感想はまた別に書きたいなと思うけど、一つの同じ本を読んでのディスカッションって、その本を多角的に理解する点でも役立つけれど、同じ本でもどの点に目が行ったか、どういう感想を持ったかで、参加者の人となりや視点やバックグラウンドのほうが強烈に浮彫りになるような気がして、そっちのほうがなんとなく面白いなあという感じもした。

自分にとっての物語って、世界を時空や色々なものを超えて疑似体験できる手段で、そこから得られる新しい経験、視点や感情もあれば、あーこりゃこりゃで終わるものもあったり、一時的なエンターテイメントで読んだ先から忘れるものもあったり。でも心に残ったもの、共感できないものはなんでそうだったかを考えると、自分の立ち位置が分かったりと、世界や自分を知るためのバーチャルワールド。

そこに知らない他の人達の視点が入ることで、自分の見方は果たして変わるのかどうか?今回は色んな読み方があるけどやはり個人の経験に裏打ちされてるなあ(でその個人の経験のほうに思いを巡らせる)というのが一番の感想だったかな。

航空管制にドはまりする

興味のあることが出てくると、廃人になったようにそのことばかりに集中してしまう、ただそれも長くは続かないので勢いに任せては色々なことに首を突っ込み、急激に興味が失せてやめる・・という傾向があるようなのだけれど、今週はなぜかその興味が世界の航空管制無線を聞く、ということに向かってしまった。腰が痛くてあまり動かなかったのもあり、家事も子供もほっぽって、睡眠時間も惜しんでずっと色んなやりとりを聞きまくっていた。というか寝ながらも聞いていたのでほぼ睡眠学習状態w

最初はやはり専門用語など良くわからないので、YouTubeにあがっている面白交信集を聞きつつ、わからない用語を調べ、なんとなくコンセプトがわかったところでレーダーと滑走路の地図を突き合わせながらリアルタイムの交信で動きを追ってみたり。

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我が家からはヒースローに向かう飛行機が見えるのだが、残念ながらイギリスでは交信の受信は違法らしい。アメリカのは全然聞ける、というかほぼオープンになってて、ネット上でストリーミングもされている。

ネット上では、JFK空港にいるKennedy Steveと呼ばれる管制官がかなり名物扱いされていて、彼の軽口多めの交信が沢山アップされているので、なんとなくJFKのカオスな交信ばかりを聞いていたらなんとなく滑走路の感じもわかってきた気がしたので、リアルの交信もJFKのものをw 

ただし時差の関係やコロナのせいか離発着便少な目で平和で静かな日々。意外とずっと聞いていても、しーんとしてることも多いので、YTにまとめられているものをとりあえず聞きまくっている。淡々と通信が行われる=安全運航が続いている、で良いことなのだけれど、悪天候とかアクシデントがあった時のほうが当然ながら聞きごたえがある・・。墜落系は聞きたくないのでスルーしているけれど、例えばこのエアリンガスの通信はとても好きで

youtu.be

  • JFKを離陸したエアリンガスが油圧系統の故障に気付き緊急着陸要請
  • 途中から通信を交代するパイロットのアイルランド訛り(コメントによるとコーク訛りらしい)がきっぱりしているのに何となくユーモラス
  • しかしこのパイロットの的確冷静で先回りして色々気を使ってしかもとても礼儀正しいやりとりがスバラシイ
  • 燃料残量を聞かれてkg(キログラム)でしか出ないけどいいですか、と管制塔にキロで報告した後にアメリカン航空パイロットがさっと横からポンド換算して管制塔に教えてあげる連携プレー
  • 着陸後前輪から火が出るも、油圧系統から漏れた油がちょっと燃えただけョと冷静、パイロットの緊急車両への的確なコミュニケーションも素敵
  • コールサインがシャムロックなのもかわいらしくて良い(緊急時に言うにはコールサインが長すぎて気の毒というコメントも)

などが聴きどころとなっておりますw

ネット上には他にもハリソンフォードが違う滑走路に着陸しちゃってあわや事故を起こしかけ、滅茶苦茶凹んでいる交信とか、クーデター未遂で空港を軍に占拠されてしまったイスタンブールで、女性管制官が1人で頑張っている交信とか色々すごいものがあがっていて、やめられない止まらない。

空港とか大きな駅のターミナルとか、遠くに向かい、帰ってくる人達が行きかう場所の独特な雰囲気がすごく好きなのが、今週こういう形で現れたのだと思われるが、残念ながら今更航空管制官になりたくても、日本ではこれは国家公務員で年齢制限あり、アメリカも米国市民必須な上に、こちらもはじめるにあたっては年齢制限あり。一方イギリスは今のところ見る限り国籍や年齢制限が書かれたものは見当たらない(イギリスでの労働許可があれば良し)上に、養成コースの受講期間も数か月と短いのだが、いかんせん研修などが全てハンプシャーであるというので無理。って、実際になる気なんかーい!w

来週も興味が続いていたら、今週はグラウンドの通信を主にきいたので、次はもう少し高度と飛行空域の事を学ぼうかと思いますw