愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

夜のミラノ


旅をすると、私は食べ物に走り、旦那は「食べ物以外にも建築とか歴史とかもあるだろう!」とインテリぶる?のが常ですが、今回ばかりは二人とも全力で「食」に走った旅でした。別に食べ物ブログを立ち上げたので、食べ物のことはそっちに書きたいなともおもうのですが、完全に分けちゃうと旅日記が成り立たないような気もするし、困ったな。なので、こっちにもちょっと小出しに。


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中心からちょっと南にいったところに、運河があり、運河沿いにはレストランが並んでいて、夜はこんな感じになります。店先に出ているメニューをひとつづつ確認しながら、晩御飯を物色。また、バーのハッピーアワーといえば、アメリカではビールとかお酒が安くなる、というのが普通なんですが、イタリアでは「アペリティーヴォ」といって、飲み物の料金は割高になるのだけれど、そのかわりバーのカウンターとかに、おつまみやイタリアのお惣菜がだーっと並べられ、それが食べ放題!というブッフェスタイルになります。バーによってはこのお惣菜が滅茶苦茶美味しかったりするの。そういった感じのバーなどは、それこそ道に人が溢れかえるぐらい混雑していたりしました。不景気の昨今、イタリア人もこういうところでさくっとご飯食べて友達と呑んだりするそうです。家族連れにも優しい。


こんな運河なところで選んだレストランは「Ponte Rosso」。そんなに混んでなかったのと、メニューが「1800何十年のレシピに基づいて作った云々・・・」「何々地方の○○理論に基づいて作ったパスタ云々・・・」とすごーく面白そう!なので選んでみました。実際、千年以上前のレシピで作るレンズ豆のスープとか、なんとか理論で作ったパスタ(型に詰めて、焼いてある)とか、ものすごーく美味しかった!そしてここで紹介するのは、陳家が最近はまっている、「ラード」。プロシュートハムはアメリカでも定番になりつつありますが、そんな塩漬けの豚肉が、ぜーんぶ脂肪だと思いなせえ。ベーコンのプロシュート版、みたいな感じ?この上に蜂蜜と、煮た栗が載っているの。そしてこれが、と、とろけるように美味い・・・・。


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サンフランシスコでも食べられますが、頼んだら小さなお皿にちょびっとだけ薄切りが出てくるの。それに比べて、この太っ腹な量!!このうすーい脂肪が、とろけるんです。ほんと、美味い。ハウスワインも美味しくて、とっても満足な夜でした。昼食には、それこそ「ぞうきんみたいな」大きさのカツレツや、一粒一粒旦那と奪い合うようにして食べた素晴らしいミラノ風リゾットもいただいて、イタリアでの食生活は、1日目にして「神様アリガトウ!!」といいたくなるような美味しさ。すごく複雑な料理ではないのに、シンプルでいて、素材が良くて、こんな良い食生活ったら無いよ・・・・。


さてイタリアに行くと言ったら、よく言われたのが「スリやひったくりに気をつけろ」。7−8年前にイタリアに行った時は、ローマとサルディニア島に行ったのですが、首都ローマでさえ、私たちがラッキーだったのかもしれませんが、人は本当に親切だし、いい思いしかせずに帰ってきました。今回も思ったのが、イタリアって日本っぽい感じで安全だなーということ。もちろん気をつけないといけない部分もあるかもですが、基本的に人がちゃんとしている感じがするし、ものすごく安心できる場所でした。って、きっと究極的な変態が普通にふらふらしているサンフランシスコに住んで、感覚がおかしくなってるのかもしれないけれど・・・。


あ、でも一度だけ夜のミラノでありました。若者が集まるお店やレストランがある通りで、私たちの後ろをゆっくり歩いて付いてくる兄ちゃん。手ぶらで、服装も見た目も普通の若いイタリア人、でもついてくる距離が微妙に近い。そしてミラノの人って、歩くのがものすごく速いので、普通は私たちなんてどんどん追い抜いて行ってしまうのに、彼だけはいつまでたっても私たちの後ろをのろのろ歩く。おかしいなと思ってちょっと旦那をひっぱり、ショーウィンドウを見る振りをして彼を先に行かせました。でもまだ微妙な距離をとって先を歩く彼。まだ状況がわかってない旦那がまたふっと立ち止まってくしゃみを2回したら、彼も立ち止まってすごーく不自然に靴ひもをいじり出し・・・。あ、こりゃおかしいと思ったので、すーっと道路を渡って向こう側に行ったら、残念と思ったのか、しばらくして回れ右をして、もと来た道を帰って行きましたよ。危ないっていうか、バレバレだったので怖くも何もなかったけれど、多分これくらいのことなら、イタリアに限らずどこでもあるでしょう。ただ、ヨーロッパにいるとアジア人は目立つから、ターゲットにされやすいのかもなと思ったり。


夜も腹ごなしに、運河からホテルまで、1時間ぐらい歩いて帰宅。


暗くて細い路地を歩いていたら急にこんなところに出てきたり


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昔々、街を守る城壁や入り口だったところがまだ残っていたり


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そしてそんな中で若者が集っていたり


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ミラノの街、お店から音楽ががんがん聞こえてくるシーンはあまりなかったのですが、路地が多いからか、お店が大盛況だったりすると、本当に人が「わいわいがやがや」話す声がこだましていてすごかったです。冬の夕暮れ、大木に鳥の集団が止まってさえずりまくっているような感じ。といって、アメリカ人が飲むとやるような奇声を発する人は全然いないので、それでも落ち着いた感じでした。


さらに歩いていくと住宅街の中に遺跡があったり


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