愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

Mondovino


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おフランス在住のA子ちゃんがずーっと前におすすめしてくれた映画、とうとう見ました!世界のワイン産業にせまったドキュメンタリー、長いけどとても面白かった。グローバル・コーポレーションとしてものすごい影響力を持つモンダビ一家、頑固に伝統のワイン作りを続ける「農民」的ワイン生産者たち、ちょっと怪しい感じもするワイン・コンサルタントミシェル・ロラン、ワインの値段や売れ行きを左右してしまうロバート・パーカーなど、世界中のワイン関係者へのインタビューを通じて、今まで知らなかったワイン業界の裏側(?)が見えてくる。これって伝統的な方法で日本酒を造っている杜氏さん、日本酒メーカー、世界に米を植えて日本酒を外国で作ろうとしている人たち、みたいな感じで日本酒にも置き換えて考えたりできるんだろうか、なんて考えてしまいました。間違えてはいけないのは、この映画はワインのグローバル企業がいけない、農民風の伝統ワイナリーだったら良い、というように白黒つけようとしているわけではないこと。グローバル企業あってこそ私たちの手に届くワインもあるわけだし、伝統のワインが持つ「terrior」が無ければワインが造れないということはやっぱり無いと思うし。


でも一握りの人たちの手によってワインの値段や評価が変わっていく裏側をみて、ワインの評価や値段に左右されずに「自分の好きな味」「自分の好きなワイン」を探していくのが一番大事ね〜、と思った。それが例え600円のボトルでも・・・(笑)


モンダビ一家の話は、ワシントン時代仕事でちょっと調べたことがあり、仕事中ひまにかまけてこんなことを書いたことがありました→(id:Marichan:20041129#p2)実際にモンダビ一家を映像で始めてみたけれど、「ビジネスと家族の決断を混同してしまって感情的になったりしたことがあった」みたいなことをモンダビ息子が言っていて、この記事を思い出して笑ってしまいました。


そういえば、映画の最初に出てきたイタリアはサルディニア島。ここの出身のお友達の結婚式に行ったとき、彼女のお父さんが作ったワインを山ほど飲みました。おばあちゃんの家の庭はオリーブの畑だったし、本当に家族や友人の間で分け合うだけのワイン。あれが一番美味しかった・・・。