政治メディアいろいろ（長い）

ワシントンから離れて一時は政治にまったく興味がうせてしまいましたが、最近はまたちょこちょこと新聞を読んだりニュースを読んだりするようになりました。サンフランシスコの地元紙は、「サンフランシスコ・クロニクル」というのがあるのですが、大都市の新聞の割に記事がへぼいので、みんなこれを「サンフランシスコ・コミカル」とよんでいます。西海岸でも割と良い記事を載せているのは、「ロサンゼルス・タイムス」です。シリコンバレーのことを知りたければ、「サンノゼ・マーキュリーニュース」を読むことになります。でもやはり、西海岸でも「インテリ」を気取る人は「ニューヨークタイムス」を読んでいます。新聞スタンドや、近くの小さな雑貨屋さんにいっても、「クロニクル」と「ニューヨークタイムス」の2種類が売っていることが多いです。でも両方読むのはお金もかかるしちょっと辛いですね。

お金を払って新聞を買っても、全部読まずにごみになることも多いので、どうしてもオンラインで記事を読むことになるのですが、シリコンバレーのお膝もとなのに！カリフォルニアの新聞のウェブサイトは、どれもデザインが悪くて、読みにくい！記事を探しにくい！で、途中で読むのをあきらめてしまいます。やはり一番記事を探しやすく、読みやすいのは、「ワシントン・ポスト」です。最近少し変わってしまいましたが、以前は国際ニュースは、全て地域別、国別にまで細かく分けて見ることもできました。それに、毎日、政治からレストラン、ワシントンのゴシップ、園芸に映画まで、いろいろなゲストを呼んで読者とオンラインチャットをする「Live Online」というコーナーがあったりして楽しいのです。

でも最近のお気に入りは、「The Onion」です。ウェブサイトを見ると、普通のニュースサイトみたいですが、実はこれ全部パロディです。オンラインから始まったのですが、最近ではフリーペーパーとして、紙媒体にもなっていて、街角で、普通の新聞の販売機に並んで配布ボックスがあります。内容は「ホワイトハウス、カール・ローブ氏の存在自体を否定（カール・ローブらしきぼやけた人物がブッシュの横に亡霊みたいに移っている写真つき）」「イラクで自爆テロに行く途中のテロリストが、自動車爆発テロに遭う」とかくだらないのですが、文章が大真面目なので、何か笑っちゃいます。

そしてテレビでは、時事ネタニュースをパロディにするコメディショーがいろいろあります。何かの調査では、最近の若者は、新聞やCNNよりも、そんなコメディショーを見て世の中の動きを知ったりする・・・なんていうことが明らかになったそうです。実際私もそうかも。

真夜中に、いろいろな俳優や歌手がホストになって、コメディ・スケッチをやる「サタデーナイトライブ」という番組でも、途中でニュースをネタにジョークを言うコーナーがあったりしますが、やっぱり一番人気なのは「Daily Show with Jon Stewart」です。コメディ・セントラルでやっている番組ですが、本当のニュース番組みたいなセットを使って、毎日30分の番組をやっています。これが面白い。議会中継からCNN、毎日全部をモニターしていて、そこからオモシロシーンや議員の発言に突っ込みをいれてみたり、外国の首脳の記者会見にヘンな通訳の声で滅茶苦茶のことを言わせたり、いろんな神様を平等に冒涜してみたり（笑）。内容はやっぱり「アメリカの内輪ネタ」なので、日本語にすると大して面白くないのですが、興味のある方はオンラインでもビデオが見れます。

The Daily Show with Jon Stewart Presents America (The Book): A Citizen's Guide to Democracy Inaction

アメリカの中学・高校の歴史の教科書をパロディにした本も出ていて、我が家にも一冊あります。最高裁判事の着せ替え人形がついてたり滅茶苦茶なのですが、地理の章では、いろいろな国をおちょくってもいます。日本のコーナーもあります。そこに出てるのは・・・

必要以上にうふふ、イヒヒ、と笑って手で顔を隠す（アメリカ人による日本人の女の子のイメージ）ゲイシャ、ミネコ。国のスポーツは相撲。相撲をとるには絶望的に痩せてる人のスポーツは早食い大会（いつも優勝してる日本人の人、超有名）、国のマスコット、ハローキティ。首相はハロージュンイチローコイズミ（顔はキティちゃんで髪の毛は小泉首相）。使用済み下着が自動販売機、そして人間の臓器が買える自動販売機がある・・だそうです（笑）

色々政治もおちょくると面白くて興味が沸いてくるというものなのでしょうか。そういえばもうすぐ日本では選挙ですが、こっちもオモシロそうですね。かくゆう私はまだ在外選挙登録をしていない・・・しようかな。どうしよう。