愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

台北のおもいでばなし

カリフォルニア時代の台湾人のお友達Hちゃんが今年結婚をし、台北から旦那さんと一緒にニューヨークに越してきました。約10年前のサマースクールのクラスメート。大学時代、卒業旅行と称して台北の彼女の家や各地の親戚の家にお世話になったこともございましたが、こんな長いときが経って、世界中に散らばる友人のひとりがまたこうやって「ご近所さん」になれるなんてとっても嬉しい。久しぶりに電話で話してさらに嬉しい一日でした。


台北で彼女と一緒に孫逸仙メモリアルに行った時のこと。孫逸仙の巨大な銅像の横には微動だにしない衛兵のお兄ちゃんが二人控えておりまして、あんまり動かないので面白がってからかったりして遊んでおりました。まるで人形みたい!すごい!衛兵の周りでは、マネキンのように動かない衛兵の制服を直してあげたり、1時間ごとにある衛兵交代式の時に仕切ったりしているスーツのおじちゃんもおりました。動かない衛兵にわーいわーいと手を振ったりしたいたら丁度交代式の時間になり、衛兵の兄ちゃんはまた無表情でぜんまい仕掛けの兵隊さんみたいに控え室に帰っていったので、ああ、面白かったねぇ、帰ろうかと外に出て歩き出したところ・・・「ちょっとマッタァ!!」とスーツの仕切りおじちゃんが物凄い勢いで追いかけてくるではありませんか。「ひぃぃぃぃ何?」当時は私が「にいはお」「しぇしぇ」というだけで台湾人から十分に笑いを取れており、「没関係」などといおうものなら、滅茶苦茶褒められる、といった感じで中国語は全くわからなかったので、Hちゃんがスーツのおじちゃんと話をしているのをぼんやり見守るしかなかったのですが、どうやら「先ほどの衛兵二人が、是非あなた達とお話がしたい、お友達になりたいといっております。ぜひぜひ控え室に会いに来てくださいよ」ということだったらしい。Hちゃんが無碍に断ってしまったので、そのチャンスは失われてしまったのですが、あの兄ちゃんたち、視線はずーっと別のところを向いていたのに・・・あれだけ微動だにしない中、頭の中ではいろんなこと考えてたノネ、と後から一部始終を聞いて笑ってしまったのでした。