愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

学生時代


朝晩の冷え込みが激しくなってきました。今は皮のジャケットでやり過ごしていますが、これは秋を通り越して冬がすぐにでも来てしまいそうです。でもちょっときりっとした冷たさがあるこの季節も結構好きです。母校のあるニューヨークの田舎は、9月頃には既にこれくらい寒かったなぁ・・・と、この季節学生時代をつい思い出してしまいます。冬には腰のあたりまで雪が降るどうしようもない田舎で、学生の自殺率は全米でもナンバー・ワンという悲壮なところでもありましたが(しかも昼休みにベル・タワーから流れる曲は、なぜかゴッドファーザーのテーマ曲だったり、埋葬行進曲だったりした・・ヤメテクレ〜)、まあ自然がいっぱいで、寮の一階に住んでいた知り合いの部屋には、ガラス戸を破って鹿が飛び込んできたりしていました。今ごろはきっと燃えるような紅葉になっているでしょう。今の自分だったらそんな中をマウンテンバイクで走ったり、湖でセーリングをしたり、アウトドアライフを思いっきり楽しめそうですが、学生時代はそれどころではなく、車も持たず(複数のアッシー君に頼り)勉強ばかりしていて、今になってああ、あんな田舎だけどこんなことしておけばよかった!と悔やまれることも多いです。今考えると、あの2年間(途中でマンハッタンに移って仕事したりもしましたが)の学生生活は、アメリカ人よりも、どちらかというと色々な国から来た留学生仲間でつるんでいたから、100%アメリカの生活というわけでもなく、アメリカ生活に飛び込む前の前段階、ワンクッション、といった感じだったかもしれません。留学生仲間の多くが自分の国に帰ってしまったし、彼らにとってアメリカは短期間だけお世話になる通過点でしかなかったので、そんな中での学生生活は、なんとなくわかったような、わからないような、ふわふわした感じのものでした。卒業して、就職して、ようやく土地に根ざした生活をするようになり、アメリカ土着民の生活ぶりに慣れてきた今日この頃、今の感覚で学生生活を再び始めることになったなら、昔とはだいぶ違うだろうなぁと思います。でもあの時の自分があるから今の自分があるわけで、このごろは「あの時ああすればよかった!」と後で後悔しないような生活をしよう、とは思っています。