愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

プリマスでよそ見してると海に落ちるかも

Marichan2004-09-07

ちょっとボストンから足を伸ばし、メイフラワー号が上陸したプリマスにも行ってきました。ここには当時の様子を再現した小さな歴史村があります。中では当時の服装で当時の言葉をしゃべり、当時の生活を再現している人たちとお話することができます。


ちょっと生身のバーチャルリアリティの世界です。歴史村にいる役者さんたちは1600年代当時の知識しか持っておりません。完全になりきっております。話し方も当時のイギリスのいろんな田舎の訛りのまんま。一体彼らは本当のアメリカ人なのか?どんなトレーニングを受けたらここまでできるんだろう・・・。演じているというよりあまりにもナチュラルすぎる。


そこらへんで畑仕事してるおっちゃんに声をかけると「お前さんがたどっから来なすったねぇ〜?」「ここより南からきたんだよ」「あ〜、バージニアかぃ?」「いや、もう少し北」「はぁ、こことバージニアの間には何もないでよ!」「じゃあニュージャージーって知ってる?」「あ〜い、新しく開拓が始まったとこだねぇ」。家の中では「ブレッドプディングを作っている」という女の子、卵の黄身と白身を分けて、黄身だけ使っているので「白身はどうするの」「後で捨てるよ」「もったいない、オムレツとか作ればいいのに」「オムレツって何?」「あとメレンゲ菓子も作れるし・・・メレンゲって知ってる?」「ナ〜イ、知らない」。料理中もハエがばんばんたかってるので、「ハエたかってるけど・・ちょっと汚いね・・・カバーかけたら?」「でもロンドンはもっとハエが多かったから、ここはキレイだよ」「ロンドンから来たの?」「あ〜い。でも生まれたのはエセックスだよ」な、なるほど・・・。「バミューダに島流しにされて、その後イギリス軍と戦い、今はここに落ち着いた」というおじちゃんは髭ぼうぼうだけじゃなくて鼻毛もぼうぼう、そこからハナクソさんまでぶら下がっているという本格ぶり・・・。何でみんな本当に当時の人のように見えるんだろう・・・とよく観察してみると、はっ!特に男の人、すきっ歯だったり、歯が無かったり、ホントに昔の人みたいだ!!!


離れたところにはインディアンの村、というのがあり、おばちゃんがとうもろこしを干したり、「アライグマとクランベリーとカボチャのシチュー」を作ったりしていました。家の中には、しゅっとしたナイスバディに刺青をしたインディアンの兄ちゃんを、年配のおばちゃん観光客が囲んですわり、なぜか「インディアンは女性が生理になったらどうするか」という質問を熱心にしておりました。「生理中は特別な小屋に行ってそこで過ごします。仕事をする必要もなく、みんなが世話をしてくれます。生理は汚いものではありません、これは儀式的な、非常に神秘的なことなのです。女性は子供を生む、神なのです」云々と、あんたはニューエージのヨガの先生かい!、みたいな口調で語るインディアンの兄ちゃんに、おばちゃんたちはキラキラ・・・「そうよね!女性は神なのよ!ここにティーンエージャーの男の子をみんな連れてきて教育しないとだめだわ〜!」・・・でも清教徒の人たちが当時の言葉で話しているのに、インディアンの人たちは別に「インディアンウソツカナイ」とも言わずなんかふつーにしゃべってました。


後で行ったメイフラワー号の上にも当時を再現する役者さんが3人ぐらいいたのだけど、「ロンドンは水が悪いから船のうえでもビールだけを飲んでた」そうです。「子供も?」「あ〜い」「でも子供にアルコールは良くないでしょう・・・?」「・・・??(きょとーん)」