愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

断捨離地獄

突然ですが、引っ越すことになった。このブログも、最初は愉快的陳家@華盛頓として始まり、それが愉快的陳家@三藩市になり、そして愉快的陳家@阿拉米達島になり、またもうすぐするとタイトルが変わります。

とにかく引っ越すことになったので、今は家の中に溢れたモノの処理に追われまくっている。ワシントンからベイエリアへの引越しは、会社が引越し代を出してくれたので、あまり何も考えずに全部まとめて持ってきた。そして箱を開けたとたんに「何でこんなゴミまで持ってきたんだろう」と後悔すること限りなしであった。

その後も何度か引越したが、モノは特に減っていない。さらに子供が生まれてからは、子供の持ち物にスペースが侵食され、さらにこまごまとしたものが増殖している。これを機会に子供にも持ち物を見直してもらうようにしているけれど、ゴミのような工作やガラクタのようなおもちゃも「思い出が!」などと言うのでなかなか難しい。

ガレージにしまい込んでいた小さくなった子供の自転車やストローラー、棚などのオオモノは、Nextdoorで売りさばいた。アメリカのご近所さんネットワークサイトのようなもので、皆実名、住んでいる地域もわかるし、広告を出したい地域も指定できる。

Craigslistはコンタクトしてくる人が誰かよくわからないのと「お金がないので買えないがよかったら頂戴」などという連絡が来たりもするので、めんどくさくなり止めたw みんな結構こういうことをダメ元で言うのでいちいち腹を立てる必要は全くないのだが、もっとコミュニティに特化したサイトや掲示板の方が、言い値で買ってくれることが多くやりとりも早いので楽である。

日本人が売り買いしているSale-N-Buyと言うサイトも試してみたけれど、多分日本人がいっぱい住んでいるサウスベイやペニンスラでは使い勝手が良さそう、でもイーストベイ在住だとあまり買い手がつかなかった。日本語の本だけ売れた。

今ではこまごましたものを、地元の子供を持つ親でモノを売り買いするFacebookのグループで売っている。ゴミとして捨てずに済むし、また誰かが活用してくれるのはありがたい。引越し代の足しにもなる。とはいえ、いちいち写真にとってポストするのも大変なので、あとはヤードセールで売り出したり、無料で譲るつもり。

家具も、次に住むところではサイズ感やら何やら色々合わなそうなのと、ほぼ全部IKEAなので売っていく。持っていくのはピアノだけ。車もリースなので売らないでいいし、家も賃貸だし、身軽といえば身軽な引越しになりそう。

それでも家に溜まったものを処理するのは疲れる作業である。自分で決めて買ったものならまだしも、我が家には実家から何かしら送ってきて結局使われていないものがたくさんある。この10年来溜まりに溜まったタオル類。サイズや趣味の合わない服。大量のハンカチ、ランチョンマット、なぜか知らないが送られてくる古い本、ノート類、中学校の生徒手帳。エプロンばかり20枚。

中学の時に海外文通していたペンパルからの手紙も送られてきて困ったが、その中にあった、韓国のペンパルが送ってくれたチューインガムの包装紙数枚をふと思い立ってebayに出してみたら、なんと80ドル近くで売れてびっくりしたが、まあラッキーだったのはそれくらい。

自分が欲しいものではない。でも親がお金をかけて送って来たもの、と思うとそれが何か呪縛になってなかなか処分できない。最近はもう送るなら消えものを送ってと頼んでいるのでだいぶましにはなったが、親も何か送りたい病なのかもしれない。

しかし自分の好みではないのに、親とはいえ他人の趣味、価値観で選ばれたものでスペースが溢れかえるのがここ数年かなりストレスになっていたので、この機会にすっぱりと処分することにした。と言うより、ガレージセールをしようとして売りたいものを集めてみたらほぼ実家からのものばかりだった(苦笑)。

単なる持ち物とはいえ、どういったモノを、どんな状態で、どんな風に所有しているかは、持ち主の経済状態以上に精神状態も反映するんだろうなと思う。この際にいろんなモノとスパッと決別して、スッキリした気持ちで新生活を始めたいものである。と言って、ミニマリストになりたいわけではないし、ミニマリストになったところで、家が綺麗に片付くわけではない、というのは、以前ロンドンに小さなスーツケース一つで1ヶ月生活してみてわかったことだけれど(笑)。やはり子供や夫がいると、どんなに持ち物が少なくても、それが床や色んなところに散らばるのである(苦笑)。

というわけで、もう少しすると、このブログのタイトルは愉快的陳家@倫敦になります。まさかアメリカを出ることになるとは想像もつかなかったけれど、英語の国だし多少は勝手知ったる場所なので、海外に引っ越すという感じが全くしない。というわけで、愉快的陳家をこれからもどうぞよろしゅう。

おまけ、以前実家で断捨離をした時の話。黒歴史はネットにあるか、物置にあるか。
note.mu

Crazy Rich Asians 金持ちすぎるアジア人の映画化予告編が出て嬉しい

Crazy Rich Asians poster.png

カリフォルニア育ちのチャイニーズ系女子が、シンガポール出身の彼の親友の結婚式に誘われて、彼の実家に行ってみたら・・・実は彼、シンガポールで一二を争う大金持ちのお坊ちゃんだった!実家はほぼお城、一着で家の頭金になりそうな値段の服を買いまくる親戚、ヘリコプターのチャーターは当たり前。大陸出身でシングルマザーに育てられた主人公は、金目当てで彼に近づいたと思われ彼のママや、彼の妻の座を狙っていた他の女子に睨まれイヂワルされて、てんやわんやの大騒ぎ!彼の人柄に惹かれただけなのに!どうなる、このカップル!

と以前に紹介した小説Crazy Rich Asians.

marichan.hatenablog.com
marichan.hatenablog.com

小説の詳細などはこちら↑

こち亀に出てくるスーパー金持ちなみのものすごいお金の使い方、でもあちこちに出てくる、庶民な華僑である我が家にもつながるセコケチスピリットの数々にあるある!とつい笑ってしまい、これを映像で見てみたい!と思っていたら実際に映画化の話が決まり、そしてとうとうトレイラーが公開された!



CRAZY RICH ASIANS - Trailer

役者さんで知ってるのは主演のコンスタンス・ウー(彼女を思い浮かべながら本を読んでたのでこの配役は嬉しい)、ミシェル・ヨーとケン・ジョン位だけど、あとは結構イギリス、オーストラリア、シンガポールなんかで活躍しているアジア人役者が揃っている模様。

興行的にはどこをターゲットにしているのかなぁ、思ったほどドギツく中華風でもなく、みんなポッシュなアクセントで話しているし(上流階級だからそんなもん?)なんとなくキレイにまとまりすぎてる感じもするけど、金持ちっぷりを映像で見られるのは楽しみだし、アメリカでの反応より他の中華アジア圏での反応のほうが気になるなあ。

公開は8月。公開日も占いで縁起の良い日を探したらしいよ。

マグロのお頭祭り

日本に里帰りしていた友達がなんとこんなものを持って帰ってきた、そしてそれをかぶと焼きにしてくれた。

3キロ超だって!スゲ~!!

ちょっと刺し身にもしていただいて

オーブンで焼けたら口が開いていた

自家製ポン酢と大根おろしでいただく、なんかなんかなんか美味いよ!!

目玉、私はいかなかったけど、この周りのゼラチンみたいなところが美味しいって。

友達のパパが釣ったというイカも!

肉の持ち込みは税関で厳しくチェックされますが、実は魚は持ち込みOKな食材。まあ魚は国境関係なく泳いでるからか?

よく出張や里帰りで日本に行き、帰国の朝に築地に行ってクーラーボックスに詰めてもらい、チェックイン荷物として持って帰って来る人はいたけど、マグロの頭はすごかった!銚子で500円だったそう。

里帰りついでの鮮魚のお持ち帰り、考えたらやったことなかったけど次回はやってみようかな・・・?!

Hちゃんありがとう。やっぱり食に対する好奇心というか面白いことやってくれる友達はとても好きだ。

国際離婚の本

地元の図書館にある日本語の本を適当に掴んで読むシリーズ。

「国際離婚終着駅、もう一つのクレイマー・クレイマー」と言う何だかものすごいタイトルの本があった。ずいぶん古びていて、出版は1982年となっていた。

国際結婚終着駅―もうひとつのクレイマークレイマー

国際結婚終着駅―もうひとつのクレイマークレイマー

馬場恭子さんと言う女性ジャーナリストが、当時のニューヨークで経験した国際離婚の一部始終を書いた本。そんなジャーナリストがいたのだな、と思って調べてもネットでは少しの著書をのぞいて情報があまり出てこない。

どれくらい活躍されていたのかわからないが、経歴にはテレビ関係のこともされていたように書かれていた。こうやってネット上には存在していなくても、実際にそれ以前の世界で活躍していた人は沢山いるんじゃないかとふと思う。

彼女は戦争中に津田塾を出ておられる。そして戦後の日本に特派員としてやってきたアメリカ人記者と職場結婚する。相手は色々な賞をとったこともある優秀なジャーナリストだったらしい。2人は養子を引き取り、その後ニューヨークに渡る。

当時のニューヨークは、今とはかなり違う、いわゆるちょっと年配の人が想像する「怖いニューヨーク」そのまんまの世界。そんな中で、彼女は生活し、離婚を経験するわけだが、この夫の言動がかなりモラハラで異常な感じがする。

子供を自分の用事で出かけた先で何時間も放置したり、今だったら速攻逮捕に違いない行動が当時はまだまだ普通にまかり通っている。そしてベトナム戦争の取材に出かけた夫は、妻に相談なしにベトナム人少年を養子として連れて帰ってくる。これで家族のダイナミズムが大きく崩れる。夫に媚び、自分には敵対心を表し、盗みや問題行動を繰り返すベトナム人の養子に辟易する著者。勝手に出て行ったり、でも妻の行動は制限するなんだか読んでいて気持ち悪くなる夫の言動。

そうこうしているうちに離婚となるわけだが、夫のために移ってきたアメリカで、1人生計を立て子供を育てるために奮闘する姿、当時のニューヨークは人種のるつぼと言ってもまだまだ日本人への偏見も強く、裁判官が「日本人女性は夫の後ろを三歩下がって歩くものであって、離婚など求めたりしないんではないか」などと言い放つ所も、ああ、30−40年前のアメリカよ・・・と読んでいてぐったりしてしまった。

その後この人はどうなったんだろうか。実はチャチャっとネットを調べるのが得意なのだが、この本を読んだ半年ほど前に彼女が90代で、ニューヨークでお亡くなりになっていたことがわかった。

夫については、本では仮名で書かれてはいるのだが、細かい情報を元に芋づる式にさらにググって見たら、離婚後、それこそこの本が出た後何年も立って、別の土地で起きたこの元夫に対する訴訟記録が出てきて、それを読んでみたらかなり衝撃の内容だった。どうもこの元夫は少年を虐待する癖(へき)があったようだ。

そう考えると、彼が勝手に連れてきたベトナム人養子の異様な行動もうなづける。このことについて彼女が知る由があったかどうか。当時相手がとんでもないモンスターだということに気づかなかった事、結果的にベトナム人養子の心の叫びに気づけなかった事は残念だけど、とにかくベトナム人養子との関係に悩み苦しんでいた著者に、あなたは何も悪くなかったんだよ、と教えてあげたい気持ちになった。

当時この本を読んでほれ見たことか国際結婚などするもんじゃないよ、と思ったり言われたりした人もいたんだろうなあと想像した。かなり特殊なケースでこれをもう一つのクレイマー、クレイマーと言ってしまうのはどうかと思うし、これを読んだ当時の読者が、だから国際結婚は危ない、みたいな風に捉えてなければ良いなと思った。

その後亡くなった元夫の死亡広告も見つけたが、色々輝かしい経歴ばかりが書かれており、私生活ではそんなモンスターだったことなどはおくびにも出されていなかった。ネットの世界では消えつつある彼女の数々の仕事。ネットの断片に少しだけ残っている元夫の所業。

ガールズパワーの本、そしてシニア・ガールズパワーの本

子供が春休みに読みたい、と自分のお年玉で買った本。

Good Night Stories for Rebel Girls

Good Night Stories for Rebel Girls

日本語版も出ているようです

世界を変えた100人の女の子の物語

世界を変えた100人の女の子の物語

タイトル通り、世界で活躍する「女の子」たちを100人紹介しています。

登場人物は、政治家、活動家、歴史上の人物、芸術家、科学者や宇宙飛行士と色々。

マララさん、ヒラリークリントンフリーダ・カーロクレオパトラといった有名人から、男の子に生まれたけれど、自分は女の子だと名前も変えて学校に通っているトランスジェンダーの小学生の話があったり、アフガニスタンで幼い時に親に花嫁として売り飛ばされそうになった経験を歌っているラッパーなど、あまり知られていない人達の話も。

ラッパーの話は子供が読んで興味を示したので、一緒にオンラインで調べてみたりしました。

www.youtube.com

どういう基準で選んだ100人かはよくわかりませんが、日本からはなぜか神功皇后と、オノヨーコが登場。他にいなかったのか・・w。似たような感じの別の本では、エベレストに登頂した田部井淳子さんが紹介されてましたが。

「グッドナイトストーリー」なので寝る前にちょこちょこっと読めるよう、1人1ページの紹介文とイラストからなっています。子供が寝る前に私に読んでくれるんですが(笑)、うとうとしながら聞こえてきたのが、女性彫師の話でぎょっとしたりすることもw

本を読む時だけはものすごい集中力を発揮する小さいさん、この本も買って1時間もしないうちに全部読み切ってしまったのですが、そのあともちょこちょこめくっては読んでいます。

レビューの中には史実のツメが甘い、という声もありました。実際読んでて詳細をはしょってる感は当然ありましたが、そこはこの本をきっかけに子供達が詳細を自分で調べていく、というアクティビティも含めればいいのかな、とも思ったり。

それにしても最近はこういう女性の活躍を題材にした本が増えていて嬉しい限り。これも日本語版が出てるんですねぇ。

世界を変えた50人の女性科学者たち

世界を変えた50人の女性科学者たち

Rad Girls Can: Stories of Bold, Brave, and Brilliant Young Women

Rad Girls Can: Stories of Bold, Brave, and Brilliant Young Women

Little Leaders: Visionary Women Around the World

Little Leaders: Visionary Women Around the World


そしてチェルシークリントンもこういう絵本を出しています。これはもっと「絵本」って感じで可愛い。

She Persisted Around the World: 13 Women Who Changed History

She Persisted Around the World: 13 Women Who Changed History

She Persisted: 13 American Women Who Changed the World

She Persisted: 13 American Women Who Changed the World

最近ではプリンセスのお人形よりもこういうパワフルな女性のお人形を・・という風潮もあります。

LEGO Women of NASA Space Heroes (DK Readers Level 1)

LEGO Women of NASA Space Heroes (DK Readers Level 1)

我が家のスターウォーズ好きな娘も昔はプリセンス好きでしたが、ちょっと前に「プリンセス今も好き?」と聞いたら「コンバットタイプだったら好き」と言っていたし(笑)

そして最近よく目にするのが、この人の本。

Ruth Bader Ginsburg: The Case of R.B.G. vs. Inequality

Ruth Bader Ginsburg: The Case of R.B.G. vs. Inequality

I Look Up To... Ruth Bader Ginsburg

I Look Up To... Ruth Bader Ginsburg

I Dissent: Ruth Bader Ginsburg Makes Her Mark

I Dissent: Ruth Bader Ginsburg Makes Her Mark

Notorious RBG Young Readers' Edition: The Life and Times of Ruth Bader Ginsburg

Notorious RBG Young Readers' Edition: The Life and Times of Ruth Bader Ginsburg

アメリカ最高裁判事、ルース・ベイダー・ギンスバーグ(RBG)、御年85歳。

クリントンに任命されて最高裁判事をやってもう20年以上。女性としては2番目の最高裁判事らしいけれど、ユダヤ人家庭に生まれ、女は家庭に入れという父の反対を押してまだまだ女性が少なかった時代のロースクールに行き弁護士になり・・という生い立ちが紹介されているのが多いみたい。

塗り絵まであるよ!

こういうのをどんどん吸収して、自分の子供にはいろんな可能性に向かって進んでいって欲しいもんです。

しか〜しそれとは別に私が最近買おうかどうかちょっと本気で迷っている本があります。それはこれ。

The RBG Workout: How She Stays Strong . . . and You Can Too!

The RBG Workout: How She Stays Strong . . . and You Can Too!

終身制の最高裁判事職において、誰かが亡くなったり引退すれば、その時の大統領が新しい判事を任命します。それによって、いろんな風向きが変わるわけですから、周囲は戦々恐々。そんな中、ガンを患ったこともあるギンスバーグさんですが、この20年来、パーソナルトレイナーをつけて週に2回のワークアウトをしているそうです。

そのパーソナルトレイナーが出した本なのですが・・このワークアウトがかなりしっかりしている+実際やってみると結構キツイとの評判なのです。それをバリバリこなす85歳の現役判事・・かっこいい〜。

シニアになってもガールズパワー炸裂。まだまだアラフォー(フォーは超えてますが!!)の自分はまだまだひよっこ、子供だけでなく自分もどんどん進まねば、という思いも込めてポチっちゃおうかな・・。