愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

ナパ・ソノマの大火事

今週日曜日の夜に起きたノースベイの火事。

日曜日は夜中過ぎまで近所の友人宅で飲み、歩いて帰ったら風の強いこと、生暖かいこと。

朝起きたらもう焦げくさかった。

空気の乾燥しているこのエリアでは、山火事は毎年結構それなりにある。時にはハイウェイの横の草がぼーっと燃えていることもある。消火するのに数日かかることもある。

が、今回のは規模が違う、距離が違う、ワイナリーもだが、住宅が燃えまくってまるで爆撃のあとのようになっている。

車で一時間ちょっとのこの場所でも、それ以来空気がずっと焦げ臭く、ヘイズがかかっている。町中で焚き火をしているかのような匂い。白い灰がちらちら舞っているのが見える。

午後2時頃の太陽。

所用で出かけたサンフランシスコはゴールデンゲートブリッジが見えない。

空気が悪いので子供達は屋内活動。マスクをつける人も出てきた。

PM2.5って中国の空気は普段からこんなのかこれ以上なのかと驚いたり、戦争の時空襲や原爆の灰が飛んできた話やら、産業革命時代のイギリスの空気、コンビナートで煙もくもくの高度成長期の空気のことも考えたりと思考は色々なところに飛びまくる。

家の中にいる分にはあまり感じないが、窓やドアを開けると鼻がツーンとする。この場所でこれだけひどいのだから、現地は一体どれくらいひどいのか。

行ったことのあるワイナリーもずいぶん消失した。しかしそれ以上に既に30人以上人が亡くなっている、避難のゴタゴタもあるだろうがまだ数百人が行方不明(メディアによっては千人単位と言っているところも)。

ハリケーンだと進路の予測が多少つくけれど、山火事となると風向き一つでもう一瞬で燃え広がる。

ここでは平穏な生活が続いているが、ちょっと先では大災害が起きていて、そこから舞ってくる灰、煙を物理的に感じるとなんとも言えない気持ちになる。

全体で合わせて22万エーカー燃えているって、東京23区より広い。

地元ではシェルターに送る物資を集めたり、逃げたり焼き出された友達や家族を世話したりの対応もしている。

サンタローザの消防局は既にオンラインで自分の家の被害状況をチェックできるようなサイトを立ち上げてる。

シェルターはまた物資がいっぱいになって受付けやめた、というところもあったりするので、とりあえず寄付だけでも。

https://www.redwoodcu.org/northbayfirereliefwww.redwoodcu.org

80年代にオークランドヒルズでもものすごい大火事があって(カリフォルニア史上2番目の被害)、その時の被害者によると全て建て直すのに2年はかかったそう。

週末にはまた風が強くなると言うし、文字通り不眠不休で働いている消防士さん達の話を読んでいると、ファーストレスポンダーへの尊敬の念が改めてふつふつと湧いてくる。風やめ、雨、降ってくれ。それこそ雲に何か打ち込んで雨を降らせたりできないのか・・!(中国でやっていなかったっけ・・)

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