愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

大谷ベイエリアで初登板、どんなもんじゃい!!

日本ハムファイターズというチームに、投げるのも打つのもいけるオータニという選手がいる、という話はずいぶん前に現地のラジオで話題になっていて知った。そう、ハム・ファイターズなんですよ、と食肉加工食品会社がスポンサーになっている球団名もちょっとアメリカ人のツボに入ったようだ。ハムの闘士。

そんな大谷さんが気づけばエンジェルスに移籍して、オークランドで初マウンドを踏むという。普段は選手が豆粒ぐらいにしか見えない安い席しか取らないが、今回ばかりはそんなすごい選手、一体どんなものか見たれ、と友人に内野席を取ってもらって観戦してきた。

我が家からオークランド・アスレチックスの球場まで車で5分。オープン戦となればセレモニーに登場する軍用ヘリが頭上を飛び、アスレチックスが勝つと花火がドンバン鳴るのが聞こえるくらいの身近な存在ではある。

ワールドチャンピオンになったサンフランシスコ・ジャイアンツに比べると、いや比べなくてもずいぶん見劣りするアスレチックス。何せ最後に優勝したのは1989年。でも松井も少しだけ在籍したことがある。藪もいた。岡島もいた(みんなどこに住んでたのかちょっと気になる)。

代々阪神ファンの家系なので、ジャイアンツとつくものはなんでも天敵というのもあるが、やはり地元なので我が家はずっとアスレチックスを応援している。金にものを言わせてオサレで豪華すぎるジャイアンツ球場とは対照的に、かなりガタが来ている感じの球場で、地元民がレッツゴーオークランドと叫び、駐車場ではワイワイと地元のヤンキー風家族がテールゲートパーティーをする、地元民に愛されている球団なのがとても良い。大谷が来たからとて、そこは変わらずきっちりA'sの旗持参で観戦である。

でも奥さん、大谷のピッチングは最初からこんなんでした

前日にはすでに指名打者で登場していた大谷、ピッチャーとしてはこの日が初登板。イースター当日ということもあり、実はそこまで球場は埋まっていなかったが、観客の日本人率の高かったこと・・。知り合いにも数人会ったし、私達の隣に座っていた人達はその知り合いの知り合いだった。そしてその前方に座っていた人達は、隣に座っていた知り合いの知り合いの知り合いだった。

それにしても大谷はでかかった。195センチあるらしい。マウンドに立った他のピッチャーと比べても、とにかくでかい。印象は何よりも「大谷でかい」に尽きた。ちなみに途中でてきたアスレチックスの投手Petitは大谷と比べてやっぱり名前の通り小柄だなぁ、なんて思っていたのだが、後で見たら185センチあるらしい。やっぱり大谷がでかい。


写真で見ると小さいが肉眼ではもっと近かった。

途中A'sに3点取られた時は、ほれ、そんなに甘ないで!と思ったものの、A'sのピッチャーがとにかくボロボロすぎた。さらにレフトの誰かさんが毎回ボールをポロポロ落としまくって、どんどん点を返され、気づけば勝利投手確定と同時に大谷さんはマウンドを降りていった。

9回裏にA'sは走者を2人出して2アウト、逆転のチャンスという盛り上がるシチュエーションになったものの、そこでも代打を出さずに9番に打たせて結局凡退というダメダメっぷりはさらに残念で、まさか大谷勝利に協力しているのかとまで思ってしまったが、大谷さんはLAに戻ってからも三試合連続ホームランを打ちまくる快進撃を続けている。ハムの兄ちゃんがどないなもんじゃいオラァ!と野次って見たかったが、有無を言わさぬ実力発揮にはハハァ〜とひれ伏すしかない感じである。

A'sが負けたのは残念だけれどなかなか良いものが見れた。日本のテレビ局のカメラもいっぱい来ていて、多分普段はあんまり野球見ていなそうな日本人もたくさん来ていたw

しかしイラッとしたのが日本にいる我が父で、娘と孫が今大谷の試合にいる!と嬉しそうにFacebookで他人に自慢してみたと思えば、A'sが負けたのを残念がる私達になぜか散々A'sをdisるLINEを送りつけて来たり、「勝ち負けで無い楽しみ方もしないとね、翔平ちゃん可愛いとか」などとわけのわからないメッセージを送ってきて、ミーハーおっさんまぢかなんわ・・まあそれほど日本中も湧いていた?んでしょうかね。

ちなみに娘のお気に入りの選手は、最近カーディナルズからトレードでやってきたピスコッティ。"Yummy Piscotty!"と、多分ビスコッティと間違えた応援をしていた。ちなみに彼は地元プレザントン出身で、スタンフォード卒。病気のお母さんの近くにいられるようにと温情トレードがあったらしい。ええ話や。