愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

Women's March

オレンジハゲ隠し野郎が白い家に居座り始めた翌日、全米でWomen's Marchと呼ばれるデモがありました。

ベイエリアでは、サンフランシスコ、オークランドサンノゼなど数カ所で開催。我が家は近場のオークランドのに参加してきました。

この「マーチ(行進)」、11月に選挙結果が出た後かなり早い段階で計画され、Facebookでばーっと情報がまわってきていたので、去年からカレンダーに印をつけてこの日を待ち構えておりました。

ここのところ雨続きでかなり寒かったイーストベイも、この日ばかりは雨が止んで晴れ間が見えた!

イーストベイの行進はLake Merritという湖沿いを歩くコース。最寄りの駅は大混雑。地下鉄もこの日は車両を増やすなどして対応してくれたようです。行進開始予定時間より少し後に行ったのですが、人が多すぎて2時間ぐらいもう全然動いてないよ〜とのこと。

今回のデモは、「反トランプ」を全面に押し出さず、どちらかというとトランプの一連の女性に対する発言や、政権をとったことでこれから脅かされる可能性のある女性の権利や問題について抗議する、というのがメイン。

前日にDCであった反トランプデモでは焼き討ちがあったり逮捕者が出たりしていたけれど、今回のはアジェンダが女性問題ということで、他のトピックよりも参加しやすいし、主催者も短期間だったにも関わらず、全国レベルでかなりしっかりと計画をたてたりしていたので、かなりいい感じになるんじゃないかな、と期待していました。

大体焼き討ちしたり暴れるのは、アナーキスト系のグループ。オークランドの場合、今回は主催者がそういったグループの参加をきっぱりシャットダウンしたらしい。

電車の中では、「Know your rights!」といって逮捕されたりされそうになった時の心構えを書いたカードを配ってる人もいましたが、デモに便乗して暴れようという人も全くいなかったし、警察も協力的だったし(一緒になってピンクのニットキャップ被ってる人もいた!)、とっても良い雰囲気でした。全米で逮捕者ゼロだったみたいだし!

周囲でも参加表明をしていた知り合いも多く、うちの子供の小学校ではPTAがポスターを作り、欲しい人は学校の事務室に置いてあるからご自由にどうぞ!と言うくらいで、子連れ、乳母車で来た人も沢山。じーさんもばーさんもとーさんもかーちゃんもって感じで、我が家も子供含めて家族全員で、子供の小学校のロゴが入ったポスター持って参加しました。

My body my choice! Her body her choice!のコール。

そういえば日本では特に妊娠中絶の問題ってここまで大きな政治問題になりませんよね。やっぱり宗教とか色々な問題が絡んでいるので根深い。

オレンジ禿げ隠し野郎が白い家に居座り始めたものでね…

警備にあたっていたお巡りさんたちも至ってリラックスして明るい顔してました。聞いたら6万人出てるという話だったけれど、この混み具合からして多分それ以上じゃないかね〜って話してた。

結局行進のルートも混みすぎて全然進まなかったので、別の道を警察が塞いでくれて、そっちを行進。子供がいたので、ちょっと短めの迂回路になってたのが助かったw学校の前の校長先生にもばったり会いました。

オークランド市役所の前のプラザでのラリー。人は多いしマイクがくぐもって何を言ってるのか良く聞こえなかったけど、この人出(私のカメラのマイクが壊れてて音がさらにくぐもってます・・)。

#womensmarchbayarea #womensmarchoakland #oakland少なくても6万人は出てたみたいだ!

 アメリカにいると、ハロウィンもあるし、マラソン大会であっても仮装したりコスチューム着たり面白いメッセージ持ったりするし、ドラム叩いたり踊る集団がいたり、デモといっても皆さん趣向を凝らして行進するので、デモというと安保反対!みたいなのを想像しがちですが、それとはまた違う感覚かもしれません。子供と人混みを歩いたので、あんまり色々写真は撮れてませんが・・。

市役所の壁を使って、生歌と共にこんなパフォーマンスも。

#womensmarchoakland

この後雨がぱらつき始めたので、電車が混む前に撤収。この日はうちの周囲のレストランもお店も大混雑で地域経済も思いがけず潤っておりましたw

義理姉一家はワシントンDCまで飛んでマーチに参加していたし、全米にいる友達、知り合いが色んなところでマーチに参加していて、その日のFacebookは行進の写真で埋め尽くされた位。それだけの人達が今後に不安を感じ、何かしなくては!と思ったんだなあ・・。ワシントンDCで50万、世界全体では500万近くの人が参加したというのだから、やはりすごい。子供の記憶にも、きっとこの時のことは残ることでしょう。

さて、行進して盛り上がったのはいいんですが、これで満足して終わりにしちゃあいけないよなあ・・と家に帰ってからぽかーんと思ったのも事実。

まあ私は永住権はあるけれどアメリカ市民権を持っているわけではないので、できることは限られているし、カリフォルニアに住んでいると、ここでどうがんばってもインパクトを与えられない、と諦めがちな声も時々耳にします(選挙の時もそんな感じだった)。でもなんとか、世の中が悪いほうにいかないように、小さな事からコツコツとぉ〜!!しっかり見て考えて必要な時にはお金だしたり動いたり、これからもしていくように気持ちを持っていかないとだな。

マーチの主催者は、このイベントが終わった後も、100日間でこれからできる10のこと、といって色々アクションアイテムをウェブサイトに載せています。やりっぱなしじゃないところが素晴らしい!!!

大統領を直接どうこうするのは無理でも、地元議員に手紙を書いたり電話をすることはとても効果的(メールじゃあダメなところがミソ)だし、予算をコントロールするのは下院なので、2018年の下院選挙の時には近くの共和党選挙区をターゲットにして選挙運動のサポートをするというアクションも起こせるし・・。

外国人でもアジェンダにあわせて、NGOなどの団体に寄付したりという支援をすることはできます。この機会に、漠然とトランプムカつくではなく、自分にとってどの問題が一番重要なのか、優先度が高いのか考えてみる必要もありそうです。そして何よりも、こういう時代だからこそ、思いやりを持った、自分の意見をしっかり言える子供を育てていくということの大事さも、感じたのでありました。