お笑いが大好きな私、アメリカでもなんやかやと、子供と一緒に日本のお笑い番組を見ている。
まあ、親としては子供が日本語に興味を持ってくれるんだったら何でも良かったので、私が見ているのを一緒に横から見るのを許していた結果・・
5歳児が初めて送ったファンレターは、テイラー・スウィフトでもなく、シャキーラでもなく、茂造こと、吉本新喜劇の座長・辻本茂雄さん宛となったのだった・・。
というわけで、日本に来たからには、茂造に会いに行かねばでしょう!吉本新喜劇を見に行くためだけに大阪に行くことにした。
泊まっていた新大阪から御堂筋線でなんばへ。
結構ガイジンがカメラをぶら下げウロウロしている商店街を通り、右折したところに、子供の・・というより私の憧れの、なんばグランド花月が、ドーン!!
私の大好きなアキさんやーーー!!!(子供が描いた絵の右側が、このアキさん)
安定感のあるギャグに高い身体能力から繰り広げられる踊りがスゴイアキさん!格闘技もめっちゃ強いところがすんごい好きです。子供も「アキさんだー!」とすでに大興奮(笑)
そしてとうとう、この幕を生で見ることに!
大阪生まれだけどずっと関東で育ったので、子供時代、土曜のお昼を食べながら新喜劇を見ることもかなわず、憧れだったこの場所・・・!
席は前から3列目だったか、ちょうどいい感じの距離。
客席には若手芸人「親指ぎゅー太郎」さんがウロウロしていて、子供とも仲良くしてくれた。
ぎゅー太郎さん、声もよく通るし、声掛けひとつとっても、若手とはいえプロだなーと何か感心してしまった。ぎゅー太郎さんの「ぎゅ〜!」ギャグは子供が今でも好んでよく使ってます。ぎゅー太郎さんこれからもがんばって!!
そして幕があがり、前座です!
6歳になる子供の誕生日のお祝いということを考慮してくださったのかどうか、子供番組という形で、若手芸人さんが赤白帽子を被って登場。色んな体操をしたりしていたのだが、子供の一人として登場したのが・・
長原成樹さん!!!!!!!っていうか、ガオーさんや!!!!!!!若手どころかベテランきたー!!!!
赤白帽被って子供の設定なのに好きなものは瓶ビール!
そこからどういう流れか忘れたが、今日誕生日の人がいまーす!ということで舞台上に私達が映され、またぎゅー太郎さんが席まで来て名前やどこから来たのか、好きな芸人さんは誰か子供にインタビューしてくれたら、長原さんが
「6歳って、幼稚園やろ!今日平日やで!幼稚園どうした!」
「アメリカから花月に来たんか!アホやな!」
ってつっこんでくれた!!!!!!ヒ~!!
その後、会場全体でおめでとう、と言ってもらって、いやー本当に良かった。おめでとうチケット、滅茶苦茶スペシャル感あってオススメ!!舞台のこの写真も、スタッフの方が撮ったのを後でプリントアウトしてわざわざ持ってきてくれた。
新喜劇の前にはアキナ、トータルテンボス、Wヤング、ぼんち、宮川大助花子、桂文珍、ティーアップにテンダラー、そしてアホの坂田とありとあらゆる芸人の漫才を目の前で見た。一体どれだけ豪華やねん!!!
アキナの漫才では、前に座ってたおっちゃんが何かツボにはまったようでヒイヒイ笑ってたし、Wヤングはベテランだけどダンソン!とか始めちゃうし、おさむちゃんの声のでかさと異様なテンションはすさまじかった。
しかし一番凄かったのはアホの坂田師匠。漁師を志願する高校生のコントをやったのだが、台本と違うボケをかまし続けて暴走し、持ち時間を大幅にオーバー、ツッコミの人が顔真っ赤にして必死に笑いをこらえまくっていた。
おさむちゃんの勢いも凄まじかったが、坂田師匠はそれとは違う感じに「脱力の中にあるものすごい凄まじさ」を感じた。
風が吹けば飛んでいきそうな枯れた老人が、あれだけしなやかに気張ることなくひょうひょうと楽しげに無茶苦茶なことするのは、カンフー映画に出てきそうなほとんど力を使わないで敵を倒してしまう仙人のようではないか。そんなお姿を本当に肉眼で見れて良かった。
6歳児に1時間以上の漫才は辛いかとも思ったが、結構楽しく見ていたようで、坂田師匠が年金手帳(しかもホンモノ)をポケットから出して「これ僕の宝物〜♪」と言ってたのを覚えていて、今自分のギャグとして流用している。
そしてとうとう子供のテンションマックスの新喜劇!あのテーマソングが鳴り響く!!!
今回の公演は茂造ではなく借金取りの辻本の新ローテーショントーク、だったが、それでも十分すぎた。
いつも見ていた階段落とし、子供が大好きな伊賀さんの横顔新幹線ギャグ、アキさんの「いいよぉー」にたまちゃん(島田珠代)の前屈いらっしゃいませ、桑原和子でございます、一の介さんのハゲネタなどなど・・慣れ親しんできたギャグが目の前で繰り広げられ、最後には客も全員でなんてこったパンナコッタ。
やっぱりお笑いでも何でも、見るならライブに限る。画面ではクスっとしか笑わないようなものでも、なぜか生で見ると大笑いしてしまうのはなぜだろう。でも生で見ると、どれだけ若手でも、テレビでは見たことの無いような芸人さんでも、しゃべくる、演技する、笑わせるというプロとして、何か一筋しゃんとしたものが通っているのがよくわかる。
前座のぎゅー太郎さんも舞台ではかなり受けていたが、後でテレビでネタ披露してクスクスしか受けていないのを見て、やっぱりテレビの空気感っておかしいわ、違うわ、と思った。
本気で笑いたいならやっぱり舞台へGO!2時間弱、ずーっと笑いっぱなしなんて幸せな体験すぎたし、テレビ画面でしか見たことがない人達に、実際こうやって会いに行くことができるなんてなんていい体験なんだろう。子供も楽しんでいたが、これはやっぱり私の今回の旅のハイライトになったなー。また行きたい。
あんまり駆け足だったので、寄りたかった梅田のきじには行けず、花月の近くのお好み焼きやさんでぱっと食べるに終わった。これがちょっと心残り。次回はもっとガッツリ大阪に滞在しよう。
吉本豆知識:
新喜劇では、舞台が暗転すると演者さんたちは暗闇の中、小走りに走らずえらくゆっくりゆっくり歩いてはける。
Netflixで「花火」を配信してるので、吉本がものすごいNetflixの宣伝をしている。もらったボールペンもNetflixのだった。