愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

イーストベイの随分美味しいベーグル

イーストベイに引っ越してからなぜか週末の朝食はベーグル、という日が多くなりました。といってもベーグル屋に朝、家族総出で向かうことはなかなかかなわず。旦那が外でワークアウトしてくるついでに島のベーグル屋で買ってくるのを家でいただく、というシチュエーションが多い感じです。


島にベーカリー自体もそれほど多くなく、ベーグル屋も2−3軒というところ。ヒップスターがいるわけでもなく、なんとなくのんびり古き良きアメリカ的風情を残すこの村的な島の外食事情を鑑みると、まあこんなものか、といった感じの、可もなく不可もないベーグルを、特に疑問も持たず、ほぼルーチンワークのような感じで食べていたのですが。


最近旦那がオークランドのジムに通い出したため、帰り道にジム近くのベーグル屋に寄って買ってきたベーグルに衝撃。




よくわからんが、なんかうまい。




ノースオークランドにある、Beauty's Bagle Shopというお店のベーグル。今まで食べてたベーグルより小さい。穴がなんかデカくて、手作り感満載。ふわふわしてなくて、ぎゅっとした感じ、で切って焼くと、すごくカリッとしてて滅茶苦茶私好み。




なんぞこれはとお店のサイトを見てみたところ、なんとこれは「モントリオール・スタイル」のベーグルなんだそうです!


ベーグルといえばニューヨーク、位にしか思っていなかったのですが、ニューヨーク以外にもユダヤ人コミュニティはあるわけで、それぞれの街で特徴あるベーグルが作られてきたらしい。で、ニューヨークスタイルとモントリオールスタイルがどうやら二大勢力らしい。違いは何かというと、ニューヨークスタイルは生地に塩、モルトが入っていて、焼く前にお湯で茹でる、で普通のオーブンで焼くのに対し、モントリオールスタイルは生地に塩が入らず、モルトと卵も入っていて、焼く前に蜂蜜入りのお湯で茹でる上に、薪のオーブンで焼くんだそう。前述どおり穴も大きめ、詰まっている感じでカリッとクリスピー、味もちょっと甘みがあるのが特徴、なんだそうです。へぇ〜!


そのほかにも蒸し焼きにするシカゴスタイル、なんてのもあるそうだけど、このモントリオールスタイルが大変気に入りました。ということで、先週末は2日連続で旦那を使いっ走りに。


さらについでにサンフランシスコ在住時からずっと探し続けていたものの、西海岸では美味しいものにはありつけないと諦めていたユダヤのパン、「ビヤリー」も、ここのお店で随分美味しいのがあっさり手に入ってしまいましたよ。




ちなみにサンフランシスコのパンやにあったのはこんな感じ。

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上のと比べてみると、ナンジャコリャァ!!ってなところ。


ニューヨークの山奥村にいた学生時代は、キャンパス近くにあったベーグル屋で、ベーグルよりもこのビヤリーを使ったサンドイッチをよく食べては勉強していました。随分美味しいビヤリーと一緒に写っているのは、Mimi Sheratonというちょっと有名なフードライターが、このビヤリーという、アメリカでも一部地域でしか(というかニューヨークあたりでしか)一般的でないパンの起源を探った「The Bialy Eaters: The Story of a Bread and a Lost World」というご本。


ちょっとだけ思い入れのある食べ物だったので、ドキドキ・ワクワクしながら数年前に読んだのですが、このフードライター、ちょっと有名すぎるのか何なのか、どうも片手間仕事でこのパンのことを調べており、せっかくイスラエルとかポーランドとかに行っても時間が十分にとれずに調べ方が中途半端な感じ、第一この人はビヤリーが大して別に好きなわけでも興味があるわけでもないんじゃないかという感じがいたしました。ガクッ!でもまあ、巻末にビヤリーの詳細なレシピが載っているので、ベイエリアで美味しいビヤリーにありつけなかったら、自作するしかないと思いつめていたのですが、まあその心配もなくなったようです。めでたしめでたし。