愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

 子供大人化計画プロジェクト進捗状況


「せんぎょうしゅふ」になって1ヶ月と少し。自分がこの肩書がつくことにまだ戸惑う。苦し紛れに子供大人化計画のプロジェクトマネージャー、なんて言ってはいるものの(退職の挨拶メールにもそう書いた)、プロジェクトが順調に捗っているのかもわからないまま、あっという間に時間は過ぎていく。ステークホルダーは少ない割にタスクはあれこれあり、クライアントは気まぐれで、自分の工夫が成果につながっているのかどうかも見えにくい。


主婦とは、子供大人化計画の管理だけでなく家庭における財務管理、設備環境維持、食品調達・調理に渉外広報関係のオペレーション業務も兼任して行うため、クライアント(子)が寝た後はなんだか疲れてしまい結局自分の時間を持つ間もなく共に就寝、気が付けばクライアントからの「マミー!!!」の声で翌日の業務開始、となることもしばしば。今まではこれらの業務の一部をアウトソースしていたわけで、今は金で解決できないぶん自らオペレーション業務を行わなければならない(以前は子供大人化計画の6−7割方、家屋清掃などをアウトソースしていた)。昔は食品調達・調理業務にもっと力を入れたい、などと思っていたが、実際そのタスクが毎日3回となると、とにかく目先のやっつけ仕事になってしまっている。グランドスキームも何もあったものではない。理想と現場はやはり違う。


それでも引越し先で知り合った同業者達と、公園などのプロジェクトサイトにクライアントを連れ出すなどの業務連携も始め、業務に必要なノウハウを交換する機会も増えてきた。クライアントのアウトプットが日本語で出てくる機会も増え、コミュニケーションそのものも大幅に改善されつつある。顧客満足度も以前より高くなりつつあるようで、スポンサー(パパ)重視の傾向はまだあるものの、アイラブマミー、というフィードバックも得るようになった。


オフィスワークをしていた頃と比べると毎日の行動範囲は広がったが、クライアント(子供)という視点に基づく、そして金銭という形での見返りを得ない新しい世界の構築は、当初自分が場違いなところにいるような、今まで構築してきた世界とは遠く離れてしまったような、小さなカプセルのなかに自分が閉じ込められたような気持ちにさせられてしまったのも確か。でも霧も坂もないこの小さな島で、秋の日差しを浴びて車の窓を全開にし、銀杏並木とビクトリア朝式の古い家並みを通り抜けていった時に感じた異様な多幸感。この時間は決して無駄ではない、やるからにはプロジェクトマネージャー業、でっかいことも小さいことも、がっつりやってやりましょうよ、と思うようになってきた今日この頃なのであった。


ってこんな本来はお母さんたちはみんなこんなこと病欠も有給もとらず当たり前にやってるわけで、みんなほんとに偉いヨ!仕事と比べて楽なのは通勤時間がないこと、でもそれ位?オフィスワークのほうがなんぼか楽だとつくづく思う、だいぶ慣れてきたけど。