美味しいものはたいてい揃うサンフランシスコではありますが、東海岸では普通にあったのに、なかなか手に入らないものもあります。美味しいベーグルもそのひとつ。やっぱり、美味しいちゃんとしたジューイッシュ系のベーカリーが無いような。まだ出あえていないだけならいいんですが・・・。
ベーグルもなんですが、私が時々食べたくてしょうがなくなるのが、「ビヤリー」というパン。東海岸というか、ニューヨークにいたときには、ベーグル屋さんでベーグルと並んで売っていました(DCでは見なかったような)。見た目は、穴のないベーグルっぽく、またちょっとハイジの白パン風。ベーグルよりはちょっと軽めです。学生時代は、キャンパスの近くにあるベーグル屋さんにこもっては勉強をしていたのですが、ベーグルよりもここのビヤリーのほうが好きでよく食べていたかも。ビヤリーを軽くトーストして、サンドイッチを作ってくれるのですが、カリッ、ふわっという食感がもうたまらなかったのです。
先日久しぶりにニューヨークに行ったときも、食べる機会を逃してしまったビヤリー・・1ダースぐらい買って帰ればよかったと今になって後悔しても後のカーニバル。そういえばサンフランシスコでは本当に売っていないのかと調べてみたら、2−3軒あーるじゃないですか!
旦那がジョギングのついでに、こちらのお店に寄って買ってきてくれました。
これは、ジューイッシュのお菓子、ハマンタッシェン。ぽそぽそっとしたクッキーの生地に、プラムのジャムや、ポピーシードのピュレーが入っていたりします。これもたまーに食べたくなるものの一つ。ちょっとでかい?!
そして、これが・・・「サンフランシスコバージョン」のビヤリー。
上に乗っているのは、ポピーシードと、玉ねぎ・・・なんですが、私が知っているビヤリーとは似て非なるもの・・・というか、玉ねぎ多すぎ!多すぎて、ぼろぼろこぼれていきます。サンドイッチを作ろうと半分に切ろうとしても、玉ねぎの重さで生地が沈んでいるので、ちゃんと切れずに無理〜。昔食べてたものは、本当にアンパンの上に付いているおへそみたいな感じに、玉ねぎのみじん切りとかが申し訳程度にひっついていただけなのに、これは見た目、ダニッシュみたいになってる?!食感も、ちょっと違うかな・・・と微妙でした。
なんとなく、これはおにぎりですか!というくらい大量のご飯(酢飯っぽくもない)の上に刺身が載った「寿司」を食べた時のような、アメリカのうどんの具に生のブロッコリーが入っていた時のような、残念感。
まだ1軒、ビヤリーを売っている店が市内にはあるみたいだけれど、写真を見る限りではあまり期待できなそう。同じアメリカ国内でも、地域によって得意分野がだいぶ違うのは当然なのでしょうがないけど、サンフランシスコでもこうなんだ〜と感心してしまいました。
ベイエリアのアメリカ人の友人も、東海岸から移ってきた一部の人以外は、ほとんどビヤリーーのこと知らなかったのも驚き。このパン、ポーランドのアシュケナジー系のユダヤ人の間で食べられていたものらしく、ベーグルほど全国的に広がっているものではないようです。ベイエリアで美味しいビヤリーが食べられないようだったら、自分で作ってみるかな・・・
そういえば、ちょっと昔に本屋でこんな本を手にしたことがありました。ビヤリーのルーツを探る話だったような。これも読んでみたい。読みたい本は山積みだし、作りたい料理もやりたい事もたくさんあるのに、哀しいかな妊婦は家に帰ってご飯を食べるとあっという間にまぶたが重くなり、何もできないのでした・・・(涙)
The Bialy Eaters: The Story of a Bread and a Lost World
- 作者: Mimi Sheraton
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