愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

小さいチャン日記・2009年11月編


一部のお友達にはご報告していたのですが、7月に我が家に「小さい陳さん」、略して「小さいチャン」がやってくることになりました。私より先に妊娠・出産した友達の日記が、今になってとっても役立っています。当時はふんふん、そうなのね・・と読んでいたものも、実際に自分が妊娠してみると、理解度が全然違う。頭でわかっていても、やはり経験には勝てない・・。小さいチャンがどんどん腹の中で育っていく中で、うわー!ほわ〜、ぎぇー!ううー、うひゃひゃ、など色々な思いが交差していますが、とりあえず小さいチャンは今のところ元気に育っているようでそれだけは本当に一安心です。元気に生まれるまでは気が抜けませんが、といって今自分ができることといえば、なるべくのんびりゆったり過ごすことぐらい・・。


面白いのは、妊娠・出産を経験したお友達に実際に経験談を聞こうとすると、あれー、どんなんだったっけ?と結構忘れていることが多いということ。これはもう、妊娠したらしたで毎日変わっていく心や体の変化はすごいし、出産して今度は子供が出てくると、またその成長も日々変わるので、とにかくこれでもかこれでもかと新しいインパクトがやってきて、記憶がどんどん上書きされていくんでしょう。妊娠初期の細かいことなんぞ忘れてしまって当然・・になっちゃうんですよね。かくゆう私も、まだ妊娠して数カ月なのに、メモに書き留めておかなければ、忘れていたことが山ほど。なので、いつかどなたかの参考になるかはわかりませんが、自分の記憶のためにも、ちゃんと書いておこうかと思います。


それにしても妊娠して思うのは、これを何世代も繰り返してきている人間のすごさ、そして自分の親のありがたさ。特に男性のみなさん。妊娠・出産というこのプロセスはやっぱり神秘、ものすごいことですよ・・・!特に日本のパパは仕事が忙しくて奥さんの妊娠や出産にあまりかかわれない人も多いのではないかと思いますが・・、本当に本当に奥さんに感謝するべき!と強く思いますです。


11月【妊娠4週目】
11月某日、予定日を過ぎても(といっても1日だけど)来ないので、会社帰りに妊娠検査薬を買って試してみると、みるみるうちに陽性反応。おおお!というより、ほへぇ・・・・という感じで実感わかず、シュールな気分。旦那は「わーとうとう来たね!」と素直に喜ぶ。医者にかかるのも出産準備も、いつ、どこからどう手をつけていいのか全くわからず。


妊娠がわかったと同時に、最初にあった体の変化が、胸の張り。生理前にたまにあるような感じの胸のはりが、ぶわーっと来る。あとは夕方になると、下っ腹もなんとなくガスがたまるような、ぶわーっと膨張するような、気持ち悪い感覚。


仕事が立て込んでいた妊娠発覚3日目、夕方に頭が一瞬ふらっとなる。そして小腹がすく。そしてすこしだけ気持ち悪くなる。これがつわり?楽勝楽勝・・・気分的にも高揚しているのか、ポジティブなエネルギーで気力が充実しているような感じ。


妊娠発覚4日目から、夜になると激しい眠気に襲われるように。10時前に家のソファーで前後不覚にぐおーっと寝てしまう。これが、睡眠薬を飲まされたような強い眠気で、もう抵抗しようにもどうしようもない感じ。


【妊娠5週目】
妊婦は忘れっぽくなる・・というけれど、週末に出たイタリア語の授業、いつにもなくぼんやりして、自分でもびっくりするほど全く理解できず。ついでに教室に忘れ物までしていく。脳みそに血がいっていないみたい。少しへこむ。


食べたもので胃がどよーんと重くなる。またはじめておえっとえづく。えづくだけで内容物は特に出てこないので、まるで加藤茶のよっぱらいコントのよう。特にお腹が空くとおえっと吐き気がする。食べるととりあえずおさまる。加藤茶状態と、夜にはどろどろに眠くなるの繰り返しで、仕事から帰るとほとんど何もできないダメダメ状態に。


匂いに敏感になる。旦那が食べるクラッカーの匂いも鼻につく。白米が炊ける香りはまあまあ大丈夫だが、やはり妊娠前より匂いが気になる。眠くて疲れてたまらないので、旦那がご飯を作ってくれるが、料理の匂いでもうっぷ、となることも。でも食べるのは大丈夫。そしてなぜか、タバコの匂いが好きになる。道端で吸っている人がいると、引き寄せられる(よくない)。


急に立ち上がったりすると、下っ腹の横がつって、いてて・・となる。子宮を支える何とか帯というのがつれたりするらしい。


産婦人科に行く。アメリカでは、妊娠8週目にならないと見てもらえないんだよ、なんて話を聞いていたけれど、電話をして妊娠したみたい、といったら「じゃあ明日来て下さい」とあっさり予約がとれた。アメリカでは保険によって見てもらえる先生がちがったり、払う金額が違ったりするのだけれど、医者選びの話はまた別途。


日本では、超音波で赤ちゃんの心音やお腹の胎嚢とかを全てチェックしてはじめて、妊娠!めでたしめでたし、みたいな流れがあるように雑誌に書いてあったけれど、今回は内診しただけ。でも「ちゃんと子宮内に妊娠してるね、おめでとう、もう家族にも言っていいよ」(ええ、もう?!)、とのことであった。なんで内診だけでわかるんだ?!でもちゃんと妊娠しているのか、育っているのか本当に心配だったので、お墨付きがもらえたので安心。


ヨガも何でもやりなさい、今まで走ってたのであれば、ジムで引き続き走ってもいいし、今はあまり太らないようにねぇ、とのこと(単に後で痩せるの大変だから)。コーヒーもアルコールも、要は節度を守って、バランスを考えればちょっとぐらい大丈夫とのこと。まあアルコールはそんなに欲しいと思わないけれど、コーヒーはちょっと飲めると嬉しい。


妊娠前から妊婦用サプリメントは飲んでいたので、それを一応持っていて見てもらった。質問もリストアップして持っていって全部話を聞いた。血液検査と尿検査をして、サプリメントのサンプル、出産することになる病院のハンドブック、妊婦雑誌も山ほどくれた。結構いい先生でさらに安心。


安心したと思ったら、その日の夜に下っ腹がふわーっと痛くなる。おそらく子宮が膨張し始めた痛みだった模様。お腹の下のほうで風船が膨らんでしんしんする感じ。それに呼応して胃もむかむかしてくる。喉がからからになり、30分おきに水を飲んではトイレに行くの繰り返しで、真夜中に初めてゲロゲローっと本当に吐く(これを青空球児状態と呼ぶ)。びっくりした。翌日も一日中しんどく、これからこんな状態がずっと続くのか?!と絶望的なきもちに。この週に、引越し先が決定。引越しは妊娠が分かる前から探していたのだけれど、なんともはや、なタイミングになった。これから引越しの準備もはじめないといけないので、大変。


【妊娠6週目】
朝起きるとお腹がすいて気持ち悪くなるので、ベッドの横にクラッカーやらプルーンやらをおいて、寝起きにもそもそ食べる。妊婦になると、特定のものが食べたくなるというが、この時期はやはり酸っぱいものLOVEに。ヒットだったのは、梅干ととろろ昆布のおにぎり、マヨネーズ、酸っぱいトマトのスープ、トムヤンクン、酢豚に冷やし中華。でも酢の物は何故かダメ。一度は胃がむかむかするので、お水にレモンを絞って飲もうとレモンを切っているうちに、たまらなくなり、レモンをまるごとみかんのように剥いて食べてしまった。逆にちょっと苦手になったのは、生野菜。サラダがちょっと苦手に。


思えばこの時期は、もうあまり覚えていないのだけれど、軽い船酔い状態のようで、結構辛かったみたい。お腹がすいても気持ち悪いし、食べている途中で吐き気がしてきたり、あとはなぜか便意を催すと一緒に吐き気もやってくるので、トイレでいつもおえーっぼえーっとえづいて、加藤茶になっていた。四六時中気分が悪いという状態に慣れていないというのもあるし、片道1時間のシャトルバス通勤なので、バス酔いしておえっとなるのではないかと不安になり、しんどさはさらに倍増。自分の体なのにコントロールがきかないというのも精神的に辛い。


さらにこの週は仕事もものすごくたてこんでおり、プロダクトリリースもあったので、ものすごいことになった。ここにさらに引越し準備も重なり、今思うと自分でもよくやったと思う。旦那は逆に張り切って、家事全般を全部やってくれていたのでとてもありがたかった。