愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

ハッシャーにフルートを習う


約3年習っているフルートの先生とはものすごく気があうし、先生も私のことを色々と気にかけてくれていてありがたい限り。でも同時に、今年はもっとたくさんの人から、色々な角度で学びたいな、という目標(?)があった。そうしたら今週は都合よく、私の先生のスケジュールが合わなかったため、別の先生Dさんに見てもらう機会ができた。


私の先生の親友でもあるDさんは実はハッシャーで(笑)、何度かお馬鹿なジョギングクラブのイベントでお会いしたことがある。コンサートでも一緒に演奏したことがある。しかしあまりハッシャーということを知られたくないようで、以前お会いした時の彼女の反応はかなり微妙だった。でもほぼ2年ぶりに会ったDさんは元気はつらつで、とても楽しいレッスンをしていただいた。


エチュードでも、ちゃちゃっとコードなどを分析。こういうことは知らなくても演奏することはできるが、どんなにシンプルな曲でも、あ、だからここでアクシデンタルを使ってるから面白く聞こえるんだ!ここで盛り上げればいいのね!と何かが見えてくる感じで面白い。


私が今練習しているグロブレという人の曲は、あまり知られている曲ではないらしく(レコーディングも今のところ1つしかない)、今年になってみてもらった3人の先生すべてが「きいたことない」と口を揃えておっしゃっていたけれど、それでもピアノ譜を使って一緒に見てくれ、曲の本質を見抜き、表現についてとても的確な意見をいただいた。さすがプロ!それがすごく楽しくて、嬉しかった。


リズムなどの譜面に書いてあることを正しく演奏するための指導をいただくのはもちろんなのだけれど、表現をどうするかについては、どちらかというと「こうしなさい」という指導というよりは、お互いに意見を出し合って、ディスカッションのような感じになる。最終的に「どのように演奏したいのか」は自分が決めることだから。また、自分の中で完全に取り込めていなかったり、どうしたいのか消化しきれていない部分は、やっぱり見破られて、アドバイスをくれる。彼女は「これはあくまで私の意見」としながらも、ヒントをたくさんくれた。おかげで、とてもよいものになりそう。すごく楽しかった!


初見レッスンはイベールの小品をやった。イベールはフルートの巨匠マルセル・モイーズに、フルートコンチェルトを書いてあげたのだけれど(格好いいがとても疲れる曲)、先生の話によると、モイーズがコンチェルトを演奏し終わって、お客さんがアンコール!もっともっと!と言うので、この無伴奏の小品を裏でささっと書いて渡したのだそうだ。本当か〜!もしかしたらただの伝説かもね、ということだったけれど、ちょっと面白い逸話。この曲もやっていくうちにだんだん風景が見えてきて、気持ちいい。がんばるぞ〜〜〜