愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

 マレーシア17:祭りに潜入

私達がマレーシアに滞在していたとき、ちょうどインドの光のお祭り、「ディーパヴァリ(ディワリ、ともいうらしい)」の真っ最中でした。ホテルのロビーにも、こんな砂絵が。


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シーク寺院で出会った華人のおじさんが、この日の夜にはインドコミュニティの集まりが他でもあるよ、と教えてくれました。でも英語が微妙に通じないので、いまいち細かいことがわからない。後でホテルの人に聞いてみたけれど、色々なところに電話してくれて、「水かけ祭りのことかな?もう終わってるみたいだよ?」(水かけ祭り??)


ちょっとがっかりしながらも、ジョンカー通りの夜市を通り抜けて、さらに橋をわたり運河沿いを歩いていくと、おお!駐車場に仮設ステージが、テントがたっている!おお、これは!まさしく、地元のインドコミュニティの人たちがディーパヴァリのお祝いをしようとしているところにぶちあたったのでした。観光客はどうしてもジョンカー通りの夜市でスタックしてしまいがちなので、思い切って通り抜けて正解だった!


仮設ステージでは、女の子2人がバリウッドの音楽にあわせて踊ったり・・・


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テントでは、ドサなどのスナックを準備中!わくわく・・・


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そしてインドカラオケ大会!素人カラオケなのだけれど、やっぱり声がバリウッド映画みたいだよ!女の人も、やっぱりああいう感じの高い声で歌っていました。でも素人だから高い声で音をはずされると、たまらんばい。


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この歌、録画したこの部分だけ頭からついて離れません。誰の何ていう歌なんだろう・・・


さて駐車場に設置されたこの仮設ステージ、ものすごく遠くから写真やビデオを撮っているように見えるのですが、実はこれでも「最前列」で撮りました。ステージからなぜか10メートル以上離れたところにテーブル付の椅子席が設置されていまして。私達がふらふらと駐車場に迷い込むと、お祭りの運営を手伝っているらしい地元のボーイスカウトの男の子達が「はいはいここに座って」とそこに案内してくれました。それで夢中で踊りやカラオケを見ていたのだけれど、はっと気がついて周りを見回すと、ここに座っているのはガイコク人ばっかり!後で地元の子供たちが同じところに座ろうとしたら、ボーイスカウトの子たちは追い払っていました。うわー、ちょっと外国人優遇政策?現地の人たちは、そのさらに後ろ、仮設ステージから15メートル以上離れたところに並べられたパイプ椅子にぎゅうぎゅうに座って鑑賞・・・。ステージなんて豆粒ぐらいにしか見えてないのでは?!


そうこうしているうちに、ステージではコブラショーが始まりました。興味津々の子供たち、もっと近寄ってみたい!とステージにどわーっと駆け寄る。それを止めようとする大人たち。なんでそんなにステージに近づいてはいけないんだろう・・。「最前列」でもかなり遠くて見えないのに。


でも子供たちの勢いは止められず、しょうがないね、前でおとなしくすわってなさーい、とこういう形になりました。


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どうやらステージに近づいてはいけないというよりは、ステージの前のほうに敷いてある、赤いカーペットを越えてはいけないことになっているらしい。何だこのカーペットは?結界か?!いや、これはもしかして・・・


しばらく余興を見ていたら、パトカーや白バイに先導された車がどどーん!とやってきました。そして、楽隊に先導されてやってきたのは・・・・



バリウッドスターの登場か?!と思ったら、出てきたのは何かおっさん2名。明らかに、映画スターではない・・(笑)マレー人のようで、こりゃ地元のお偉いさんだな。ちょっと見えにくいですが、首にいっぱいお花を巻いて、みんなに握手しているお二人が、お偉いさんです。わざわざ楽隊が音楽ならしてやってくるところが・・「踊るマハラジャ」のワンシーンみたいだったので、ちょっと笑ってしまいました。ちょっと近寄ってビデオ撮ってみましたよ。


駐車場に、運動会で使うテントみたいなのを張っただけの小規模なお祭りの割には、かーなり着飾ったサリーの女性などが、赤いカーペットの上を続いて歩き、特別な黄色いテントの下にみなさん鎮座されました。実はこのお偉いさんたちが到着するまで、テントで作っていた食べ物もサーブされず、全員お預け状態だったのです。なんや、ただの政治家のおっちゃんやん!と思うのですが、こういう有力者に対するリスペクトというか礼儀というか涙ぐましいおべっか(?)はすっごかったです。


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インド人コミュニティのお祭りですが、地元のボーイスカウトの子たち(ほとんど華人)がお手伝いをしたりしていて、そういうところは何だかほほえましかったです。


・・・とここまで書いて、本当にこのおっさん達は誰だったんだろう、と気になったので、写真を拡大して、仮設ステージの写真に断片的に写っている横断幕に書いてあった名前をぐぐってみました。「Yang Di-Pertua Negeri」というのは州知事、みたいな意味らしい。知事といっても、象徴的な役職らしい。マラッカでこの役職についているのは、Mohd Khalil Yaakobというおっちゃん。このおっちゃんが最初に入ってきた人。UMNO(マレーシアの政党)の幹部でもあり、前の首相のマハティールさんと、今の首相は犬猿の仲らしいんだけど、そんな二人を仲良くさせようとして失敗したことがあるらしい。


2番目に入ってきたおっちゃんは、Mohd Ali Rustamというお方。「Ketua Menteri」は、スルタンのいない州を統治する州の首相といった意味だそう。どうやらいらっしゃったのはこのお二人だった模様。イメージ検索すると、おー、確かにビデオに写ってるのとおんなじ人や。何でもぐぐってみたら出てくるものね〜。


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どうもー。私、2番目に歩いてたおっちゃんでーす。


そういえば人力車に乗せてくれたインド人のおっちゃんが、「ここらへんの政治家はみんな汚職まみれだよ。州の首相とか、意味のない公共事業を地元に持ってくるのがうまいんだ。たとえば○○でやってるウォーターフロントプロジェクトとか」なんて言っていたのも思い出しました。まあポークバレルはどこでもある話ですが・・。でも色々な意味で奥深いマレーシアの政治。今回の旅行でも、そんな片鱗をあちこちで目にしたり人と話す機会があり、昔々の学生時代、心の師匠ネメンゾ先生にマレーシア政治について習ったことが、あああれも、これもと色々と思い出された瞬間でした。


短い滞在だったけれど、色々なものが見れたマラッカ。本当に面白かったなあ。


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つづく・・・