愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

 マレーシア16:歴史の交差点・歴史の忘れ物

マラッカには2日間いただけなのですが、旅日記がなかなか終わりません・・・。駆け足で、もうちょっとだけ。


色々な人々が来ては去り、または住みついていったマラッカ。昔々ポルトガルから移住してきて、今でも昔のポルトガル語を話すキリスト教徒の集落があったりと、このこじんまりとした街に、たくさんの歴史の忘れ物があるみたい。


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またあてどなく歩いていると、中華寺院とヒンズー寺院がお隣あって建っているのに遭遇しました。中華寺院では裏でバザーのようなものをやっていて大盛況。ここでも、地元の人に「ご飯食べていくか?」と聞かれました。


お隣のヒンズー寺院はお坊さんがぽちぽちいるくらいで、とても静か。入り口に、お祈り料金表がありました。新しい車とか、オートバイとかを買った後のお清めというかお祈りサービスなんていうのもあるみたい。結婚式は5万円でできます。


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とてもカラフル、張りぼて風のお寺だけれど、実はとても歴史があるらしく、インドから人を呼んでキレイに建て直したのだそう。タミルコミュニティの寄り合いなどもしているようです。


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日中(夜も)暑いマレーシアですが、石の床が冷たいヒンズー寺院では、どこからか涼しい風がすーっと入ってきて、とても気持ちがいい。思わず座り込んで、旦那と二人ボーっとしてしまいました。日常とはとても違う場所にいるのに、旅の間はこれが日常。でもこれも、気がついた次の瞬間には遠い過去になっているんだろうなと思うと、この旅が終わって欲しくない気持ちもあり、でもなんとなく自分のアパートの自分のベッドで寝たい気持ちもあり。でもなんとなくあの時の風と、鐘のたくさんついたお寺のドアと、静けさはそのときの気持ちとともに瞬間冷凍のように心の中に残っているのでした。


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これは、マラッカの中心・・というか観光の中心地にあるクライストチャーチ


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観光客で満杯。


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結婚写真やビデオを取りに来ているカップルもちらほら。



教会の壁には、現地で亡くなった人たちを追悼する石碑が埋め込まれています(実際に教会の床のところに埋葬されていたりするらしい)。流行病で奥さんと3人の小さな子供たちを立て続けに亡くしたことが書かれているものや、お産のときに亡くなった若い奥さんをしのぶものなど。もう300年も前のことだけれど、そんな石碑を読んでいるとすごく切なくなります。


マラッカはまた、歴史で習った「東インド会社」の拠点でもあります。


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フランシスコザビエルさんもここを足場にして日本に来たそうな。中国やインドからやってきた人たちもだけど、生きて帰れるかわからない船に乗って、遠くヨーロッパから、ものすごく環境の違うこの地に降り立った人たちのバイタリティはやっぱりすごいと思う。そしてこんな暑いところで、暑苦しい洋装をしていたのかと思うと、それもすごいと思う。


丘の上にある、教会の跡。外側だけ残っていて、でも壁に埋めてあった石碑はそのまま雨ざらし。


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今も昔も、マラッカ海峡を越えて人がやってくる。


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