愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

音楽ブートキャンプ


地元の室内音楽協会みたいなところがやっているワークショップに週末かけて参加してきた。マイミクでチェリストのなつみさんがいつも案内を送ってくださっていたのだけれど、なかなか時間があわず、1年越しで?ようやく参加が実現!


私は誰かと室内楽グループをすでに結成しているわけではないので、お一人様での参加だったけれど、申し込むときにあちらで勝手に参加者を組み合わせてくれて、曲も用意しておいてくれる。曲名は1週間前にメールで教えてくれる。といっても楽譜をくれるわけではないので、知ったところで特に何もできないのだけれど、初日はモーツアルトのフルート四重奏(弦3本とフルート)をやった。


朝の9時から大学の施設を借りて、それぞれのグループが決められた部屋で練習し、そこに講師がやってきてレッスンをし・・・というのが午後まであって、その後「マスタークラス」と称して、複数のグループが一部屋に集まってそれぞれ演奏し、別の講師がレッスンをする・・・という流れだった。


参加者は100人ぐらい?いたけれど、そのほとんどがお年寄り。講堂に集まっても、観客席が白髪で埋まる〜といった具合で、おそらく平均年齢は60を超えていたのではなかろうか。うーん、クラシックをやる若者はどこへ・・?結構遠くから来ている人も多いし、朝早くから始まるので、お年寄りならではのアクシデントも多発して、電動車椅子の人が間違えて階段に入ってしまって落ちて流血していたり、レッスンの途中で気分が悪いと帰っちゃう人も。なつみさんの話だと、去年は何かの発作を起こして倒れた人もいたのだとか!うーむ、このイベント、医療スタッフを常駐させて置いたほうがよいのかも。


モーツァルトはフルートがお嫌いだったので、フルート協奏曲もあんまり数がない。そしてどれもとてもシンプルに見えるのだけれど、実際にやってみると深みにはまる。最小限の音符を使って、色々ないたずらを仕掛けてくる感じ。特にこれをアンサンブルでやるとなると、メンバーの間で色々考えて、相談して、合意して、実際にそれをやるという、一人でやるのとはまた違うプロセスが入ってくる。そういう、「グループワーク」的部分が結構大変だった。


この後講師によるコンサートがあって(ドボルジャークのピアノ三重奏曲がすごかった!)、晩御飯を食べ、そのあとは自由に好きな人と組んで楽しいフリーランスの時間!なつみさんと、マイミクにもなった(ありがとーございます!)Yoshiさんと3人でピアノ・フルート・チェロでマルティヌーのトリオをやってみた。すっごい素敵。これが一番楽しかったかも!!しかしこの時点で夜の10時半。みんなふらふら・・・。


翌日も9時からレッスンで、次は木管三重奏だったが、バスーンのおばちゃんが強度の近眼で楽譜が見えなかったりして、シンプルな曲なのにぜんぜん進まずちょっといらいらしたり、つまらなく感じたり。最初にやってきた先生も結構投げやりで、全体的に残念な感じではあったが、後から来た先生がお茶目で楽しかった。やっぱりテンション高いとこっちも引き込まれて、演奏するときの気持ちも開放される感じ。マスタークラスもよかった。


ちょっと選曲とかには不満は残ったものの、色々な人と知り合いになれたし、なによりなつみさんやYoshiさんともアンサンブルができたし、そして良い先生も多かったし、ただ一人で演奏するだけではなくて、色々なレベルの人と複数で合わせるときのグループ運営方法、みたいなのが学べたのは、本当に勉強になった。それにこれだけ長時間(20時間ぐらい?)フルートを吹き続けるのは、本当に小学生以来かも。それがとっても気持ちよくて、すごい疲れているのにテンションはあがりっぱなしで、ぜんぜん寝られずに困った(笑)


しかしなによりの大きな収穫?は、最近運動不足でなかなか減らなかった体重が、この2日間で一気に2キロ落ちたことでしょうか・・・(笑)やっぱりフルートは有酸素運動になるのかしら?これこそまさにブートキャンプ!