愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

 ヒンデミットでおさらい会


今習っているフルートの先生の生徒さんが全員集合して、おさらい会。会社帰りだし、金曜日だし、疲れたなぁ〜と思いながらも、ヒンデミットのフルートソナタ、第1楽章と第2楽章を演奏してきました。前日にピアノの先生とちょろっとリハーサルして、観客も子供やその親ばっかりだし、適当に演奏して帰ろう・・・なんて思っていたのだけれど、泣ける2楽章を演奏しているうちにものすごーく気持ちよくなって入り込んでしまい、一瞬人前で演奏しているということを完全に忘却してしまいました。いやー、これは本当に本当に気持ち良かった!!!ちょっと前までは、うまく演奏しようとかいろいろ邪念が入って、本番になるとガクガクしてたのですが、こんなに何も考えずに演奏できたのは久しぶりでした。お客さんにも喜んでもらえたみたいでよかった。


と同時に、演奏が終わったと同時に体中のエネルギーを放出してしまったようになり、ぐったり。やっぱりフルートは有酸素運動だし、体力使うのね・・・・。車で迎えに来てくれたよねちゃんとタイヌードルを食べて、生き返ったのでした。


ぽんたん卿に薦められたエリザベートの本、紀伊国屋に残念ながら無かったのですが、作者である塚本哲也さんの別のエッセイ本「我が青春のハプスブルグ」という本があったので買って読んでみました。エリザベートだけじゃなくて、シューベルトとか、色々な歴史的な人物が紹介されていて興味深いエッセイ。その中に、本当に少しだけですが、このフルートソナタの作曲者であるヒンデミットさんのことも出てきました。ヒンデミットさんはナチスに迎合する音楽を作らなかったためにヒットラーに迫害され、スイス経由でアメリカに亡命したのだそう。



このフルートソナタは亡命する2年前にかかれたものになります。最近はYoutubeに演奏をアップロードするフルーティストも多いので、CDを持ち合わせていなくても、仕事中とかに聴けるのが嬉しい!!!!これで仕事しながらでも色々な曲の勉強ができるし(笑)、伴奏してくれる人にも参考にURLが送れるのが良いです。面白いアレンジをしている人に直接メールをして楽譜をもらったりすることもできるし!


ヒンデミットさんの素敵なソナタはこんな感じ。物悲しいけどいたずらっぽかったり、ちょっと楽しくなったり、怪獣が出てきそうだったりする曲。発表会では時間の都合で演奏できなかった3楽章は特に、エリちゃんが前書いてくれたように、ちょっと冒険もののような感じもします。後半なんて、ゲームをクリアして、ボーナスステージに行ったときみたい。


第一楽章(試聴):森の中に迷い込んで、お話が始まる感じ。途中でいろんなものが出てきます。
第二楽章(試聴):クライマックスでは、ピアノが心臓の鼓動のようにどかーん!どこーん!となって、(演奏しているほうは)すごい泣けます。
第三楽章(試聴):ちょっとファミコン風(古い?)


今学期は体力勝負、エスプリ満載のイベールのフルートコンチェルト(試聴)。とにかくオケの伴奏が、鳥肌が立つほど格好いいです。いつかオーケストラとできたら!と夢は大きく、がんばります〜。テクニックに走るよりも、やはり気持ちがぐぐぐぅぅぅ〜〜!!っと入って、感動できる演奏ができるようになりたいな、と思います。