愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

交響曲米騒動


どんなに仕事でどよーんと疲れていても、その後音楽を演奏しに向かうときの自分の足取りは軽いなぁ〜、と思いながらオーケストラの練習場へ。今回フルートの入りは遅いので、ちょっと遅れていったら、ソリストの子供さんがオケとピアノコンチェルトの練習中でした。練習場のピアノはとーっても質が悪いのに、彼女のタッチの美しさといったら・・・。子供でうまい子って、本当に「恐ろしい子・・!」って感じでうまいのがすごい。オトナのソリストよりぜんぜん良い。


私がフルートで参加しているのは、サンサーンスバイリンコンチェルト3番。第三楽章だけですが、いかにもバイリンコンチェルト、という感じでとても格好いいです(視聴)。中学生のソリストの子は相変わらずお上手!この曲が一番テンポがとりづらく、指揮者の人も今回はプロの方ではないので、拍のとり方もあわわわ・・となってしまってよくわからない。きー。オケの曲はいつも練習せずにいつもその場で演奏・・という感じなのだけれど、指揮だけを見ていたら本当にわかんないし、本番中に首を大きくふって数を数えていてもみっともないので、これだけはちゃんと予習して、バイオリンのメロディを早く覚えないといけないなあと思った。でも指揮者って、やっぱりお祭り野郎で、みんなをわーっと盛り上げる才能が必要だなぁ、と実感。その点ミルヒーみたいな指揮者がいたら、本当に盛り上がるに違いない!


そしてバスーンのコンチェルト。こちらは「ごきげんななめの熊ちゃん」という名前の可愛いポルカです。このオケのバスーンのおじさん、暴走癖があり、第九の本番のときもかなりやらかしてくれたので、なぜ彼が今回ソリスト・・・と顔にちびまるこちゃんのようなたて筋が入ってしまったけれど、こういうオーケストラって、年功序列(?!)でソリストやらしてもらえたりするらしい。こちらもこけつまろびつという感じ・・笑。でもポルカだからそれもいいのかもしれません。ある意味名選曲!!(視聴


最後は苦労知らずのおぼっちゃん音楽家、メンデルスゾーン交響曲第5番メンデルスゾーンといえば、あの能天気な「春の歌(視聴)」とかしか知らなかったですが、この曲もなんかおぼっちゃんぽい感じが出ています。でもフルートの出番も多くて、メンデルスゾーンいい人じゃん!という感じでもあります。それでもって、この曲のタイトルは「Reformation」。教会音楽っぽいテーマがはいっとるなぁ、と思って前回は演奏していたのですが、これってよく考えると、しゅ、宗教改革、じゃないですか・・・!交響曲宗教改革・・・うーむ・・・。確かにちょっと教会音楽っぽいけど・・なぜに宗教改革・・・。


今回もフルートパートをいっしょに担当している日本人フルーティストのCさんと、やっぱりクリスチャンじゃないから、スピリチュアルな部分まではなかなか入り込めないねぇ、という話になり、でもそうしたら日本の作曲家にもぜひ交響曲最澄空海』とか作ってほしい!念仏とかも織り込んで!(笑)という話で大うけ・・。結構歴史的な事象とか人物をテーマにした交響曲ってあると思うから、そしたら協奏曲『大化の改新』とか、交響曲米騒動』とかいいじゃんね!と練習場の横で二人で腹抱えて笑ってました・・・。


第一楽章(視聴)は、最初はとても静かなのですが、その後ばこーん!どかーん!という感じなので、イメージは、「NHK 大河ドラマ マルティン・ルター」。番組のオープニングで、毛筆のタイトルが出た後、「出演 高倉健」みたいな字幕が入りつつ、マルティン・ルターが聖書片手に馬に乗り、ばったばったと敵をなぎ倒す・・・(あれ、ちょっと違うなぁ)というイメージ。いや、でもちょっとそんな感じなんです・・・。二楽章はちょっと可愛い感じに始まります(視聴)。三、四楽章はまだ覚えていない。