愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

おバカ映画祭り


大好きなコメディアン、ウィル・フェレルが主演のおばか映画「Talladega Nights: The Ballad of Ricky Bobby(タラデガの夜〜リッキー・ボビーのバラード〜・・・とでも訳すのかしら)」を見に行った。サタデーナイトライブ出身のウィル・ファレル、以前紹介した怪優・クリストファー・ウォーケンのコントで思い切りカウベルたたいている人です。やっぱり人生をともに過ごすならトム・クルーズなんかより絶対ウィル・フェレルのほうがいいです。


タラデガとはタラデガ・スピードウェイというアラバマかどっかにあるサーキットのことらしい。話はNascarのナンバーワンドライバー、リッキー・ボビーが、フランスからきたホモのフォーミュラワンドライバーに挑戦を挑まれるというもの・・・。この映画ではノースカロライナ出身のリッキー・ボビーとその仲間たちを通じて思いっきりレッドネック文化をちゃかしていて、かなり笑える。リッキーの両親はステーキレストランのチェーン店の女子トイレで出会って彼が生まれたり、リッキーの2人の息子の名前はウォーカーとテキサスレンジャーだったり、彼が運転する車のスポンサーはワンダーブレッド(とっても安い食パン・・・山崎パンのひどいやつみたいな感じ?)だったり…。


一方「夫」を伴いアメリカにやってきたホモのフランス人は、めちゃくちゃフランス語訛りの英語を話し(実際はイギリス人がやっている)、レース中もオペラをかけたりマキアートを飲んだり哲学書を読んだり、さらに車のスポンサーはペリエ(笑・・・結構ワシントンDCとか多少南のほうでも、発泡水はゲイの飲み物・・・というイメージがあった)だったり、アメリカのオートレーサーにはありえないお上品ぶり(笑)。


この映画の中で、リッキーの一家はディナーにドミノピザやKFCやジャンクフードを山ほど並べて食べるのですが、特別な日に行くレストランとして「アップルビー」が沢山出てきます。これ日本でいったらすかいらーくとか、国道沿いにあるファミレス、みたいな感じかな。郊外にあるファミリーレストランで、テレビでコマーシャルをいっぱいやっています。デニーズ、アップルビーやオリーブガーデン・・・というと、どっちかというと「田舎もんが行くチェーン店」というイメージ。でもこの映画を見てたらそこに出てくるテリヤキチキンがあまりにも美味しそうで、これは行くしかない!と夕食はデニーズに行ってしまった・・・。通常市内にはなかなかこういうお店がないのだけれど、なぜかジャパンタウンの中にデニーズがあるのです。初潜入!


昔、通っていた大学院の隣町(田舎で白人ばっかり)のあるデニーズに、アジアの留学生が行ったらひどい扱いを受けて裁判沙汰になった・・・という事件があったのだけれど、さすがジャパンタウンの中にあるだけあって、客はアジア人ばっかり!というか非常に奥まったところにあるし、他にレストランのチョイスも多いサンフランシスコでわざわざデニーズに行く人がいることも驚きだったのだけど、「それなりに」盛況。


アメリカのファミレスでも日本に来ると結構メニューが充実するけど、本場のデニーズはハンバーガーとかエビの揚げたのとか、ジャンクフード系ばっかり。ステーキとエビのセット、付け合せにトマトのスライス3枚(枚数も指定してある)とサラダをオーダーしてみたけれど、お味はんー、まあまあ、でも値段はそんなに安くないのも驚いた。というわけで特にオチは無いのですが、生まれて初めていったデニーズ、まあもう行くことはないでしょう。


映画は滅茶苦茶面白かったけれど、これは日本で公開されるかなぁ。コメディってやっぱり文化的な背景があって笑えるものだから、こういうコメディは翻訳されるとそれこそLost in Translationで面白さが半減してしまう・・・そういう意味では、ラブ・コメディみたいなもののほうが世界共通に面白いかもしれないですね・・・。