我が家には「映画に出てくるお料理のクッキングブック」というのが2冊ある。世界中の映画に出てくる食事シーンのなかから、おいしそうなもの、印象的なものを選んで、そのお話と一緒にレシピが紹介されていて、見ているだけで楽しい。この映画の存在も、私はこの本から知った。この映画では、登場人物の一人であるアーティストの兄ちゃんが、焼きたてのバゲッドをナイフで切り、そこに「悟りの境地」でバターを塗り、同居人であるベトナム人少女が万引きしてきたキャビアを贅沢に塗りたくるシーンがある。正しい厚さのナイフ、質のよい焼きたてのバゲッドに、バターを丁寧に塗る。シンプルだけど、贅沢なご馳走。
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2005/03/23
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登場人物は必ずしも饒舌ではなく、初対面の人達との会話も言葉はそんなに多くはない感じがする(フランス語がわかってないだけかもしれないけど)。でもそれは、バゲッドにバターとキャビアだけを塗るように、シンプルだけれどこだわりや遊び心が詰まった言葉だけを選んで使っているのかもしれない。