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愉快的陳家@阿拉米達島

ちょっと雑だが愉快な暮らし。サンフランシスコ・ベイエリア日記

イスラエル⑯  旅の目的

エルサレムでの滞在を終えて、週末、乗り合いバスでテルアビブに戻る。丁度Chavoutの連休と重なっていたので、テルアビブのホテルはなんと入り口のドアが閉まっていた!しかも、私たちがエルサレムに行っている間にロビーの大改装を始めたらしく、ロビーの床は跡形もなく剥がされ、まったく何もない。一瞬夜逃げ?潰れたのか?!と思ってしまった。しばらくしたら掃除のお姉ちゃんがやってきて、受付の人は午後から来るでしょうよ、というので、別に急ぐ用事があるでもなし、外に椅子を出してもらってのんびり本を読んで待つことにする。ホテルの入り口で本を読みつつ、旦那と友人の噂話で盛り上がっていたら、ホテルの上階の窓から誰かが首を出して中国語で叫び始めた。「?!?!」・・・何か白人のおっさんなんですけど・・・と呆然としていると、それは8年間音信普通だった旦那の友人Pさんであった。


彼がどたばたと下に降りて来て久々の再会を喜んでいると、今度は大きな荷物をしょったチリチリヘアーのイタリア人とシャラポアみたいなおねえちゃんがやってきた。「このホテル空いてるの?予約しないで来たんだけど・・・」。Pさん「君たちはもしかしてSとL?」「そうだよ!!エジプトによってダイビングしてからここに来た」おおお!これでいきなり全員集合!


こんな時期にイスラエルくんだりまで行ったその目的・・・、は、巡礼でも諜報機関モサドと打ち合わせをするためでもなく、コワモテスキンヘッドの友人L君の結婚式に出席するため、だったのでした。5ヶ国語をしゃべりダイビングをし、我が家に泊まる時には素敵な刺青入りボディーに黒ビキニ一丁でベッドに飛び込むL君。陳家の結婚式に来てくれた一部のお友達には、ガーターベルトをキャッチして、猿ちゃんの足につけていた人!といえば覚えている人もいるかもしれません。実際、男性招待客の中で一番最初に結婚にこぎつけたのは彼!イスラエル人のガールフレンドSちゃんとめでたく婚約され、彼女の故郷イスラエルで結婚式を挙げることになったのでした。


現地に家族や友人がたくさんいるSちゃんはいいとして、L君にとっては海外ウェディング。彼の友人の多くが「イスラエル?怖っ!」という理由で出席を断ったとかで、その中から集まった数少ない友人たちはなかなかハードコアで面白かった。S君は小さいときから世界中を渡り住み、タイやエジプトでダイビングのインストラクターをしている兄ちゃん。アメリカ南部出身のPさんは中国語ぺらぺら、42歳ですでに孫がいるおぢいさんだが今だにL君とおばかなことをしては遊ぶ悪仲間。中国でアヘン戦争の歴史映画に悪役で登場したこともあるイギリス人のC君、この他にも若いときからバックパックひとつで世界を回り、パーティーとなればマリファナもくもく吸っちゃうL君のママや酔っ払うと面白い英語でみんなに絡みまくるL君の妹Mちゃんなど・・・。結婚式前夜、結婚式の準備で家族とともに過ごしているSちゃんをよそに、私たちはホテルのバルコニーで飲み始め、真夜中になると、以前自爆テロがあったドルフィナリウムのクラブに繰り出したのでした・・・。


昼間は廃墟のように見えたこの場所、自爆テロで若者が沢山犠牲になった後も、パーティーは続いていた。知らなかったのだけれど、テルアビブはパーティー・タウン。真夜中を過ぎるとようやく色々なクラブに人が集まりパーティーが始まる。沢山あるクラブの入り口にはセキュリティががっつり。もちろん怪しい人をシャットアウトするためだけれど、服装もチェックされてるらしい。私たちもしょうむない格好をしていたけど、外人の特権?で入れてもらう。クラブというからまたタバコやいろんなモノの煙もうもうのところかいなぁーと思って入ってみると、それはビーチの一部を締め切って作ったクラブ!砂の上にソファーやクッションが無造作に置かれ、おしゃれな照明がつるされていて、外にいながら屋内にいるようでとってもいい感じ!音楽はかかっているものの、イスラエルの若者、あんまり踊りません。だれそれかまわず乾杯し、海に浮かぶ満月を見上げ、また続けて乾杯し・・・。    (・・・・途中記憶途切れる)




結婚式当日。エルサレムの旅でだいぶ疲れていた私たちは、ドルフィナリウムからタクシーに乗って帰ったのだけれど、残った数名はその後、クラブで知り合った人達と一緒に、お金持ちのパパが、翌日から兵役につく娘のためにと開いた不法ビーチパーティーに行ったらしい。新郎も含め皆二日酔い。


みんなで飲んでいたとき、Pさんが軍隊にいた若かりし頃、バーの壁に向かって誰が一番高く飛ぶか、ゲロ飛ばし競争をした話をして笑っていたのだけれど、結局結婚式当日の朝、


妹のMちゃん 「トイレで吐いた」
C君 「ホテルの窓から隣のビルの壁に吐いた」
Pさん「新郎Lとホテルの部屋で普通に話していたら、奴のゲロシャワーをいきなり浴びた」


とみんなゲロまみれに・・・・(笑)


結婚式は、海の見える場所という彼らの希望で、テルアビブから車で1時間ほどしたところにあるリゾート地、ケザリアというところのキブツであった。ケザリアはCaesaryaと書くのだけれど、スペルのとおり、古代ローマ人がジュリアス・シーザーにちなんでつけた名前。現在のイスラエルに駐留していた当時のローマの兵士たちが、ビーチでのんびりできるようにと作った街で、当時からリゾート地だったわけだ。今でも遺跡が沢山残っていて、とてもロマンチックな場所。英語のほとんどわからない、聖書に出てきそうな顔をしたイスラエル人のおっさんが運転するライトバンで、おっさんセレクションの中東ミュージックを大音量でかけ皆で踊りながら、ケザリアへと向かった。運転するおっさんも踊るので危険極まりない。




結婚式は、ビーチにフッパという天幕をはり、天幕の下で海に日が沈むのを見ながら・・・。久しぶりに会ったSちゃん、マーメードスタイルのウェディングドレスがものすごく綺麗。式場に着く前からなみだ目だったL君の妹はSちゃんに会ってぼろぼろ泣き出し、女手ひとつで二人の子供を育てたママも涙。「とっても綺麗!!エジプトの王女様みたいよ!!」・・・ってそれちょっと違うよ!


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伝統で、新郎新婦はダンスフロアを離れてはいけないのだそう。真夜中までがんがん踊る。L君は、自分の人生の違うステージで仲のよかった友達が、イスラエルという外国に彼のために集まり、みんなが意気投合して楽しくわいわいやっているのがとてもシュール、でもとってもクールだと嬉しそうに何度も言っていた。私も自分の結婚式のとき、高校から社会人にかけての友達が目の前にずらっと並び交流している図を見てものすごく不思議な感じがしたもので、きっとこれが結婚式の醍醐味なのかな、とも思う。でも世界中から来たL君の友人達とも、このメンバーで集まることなどもう一生無いだろう。おバカな踊りを踊りながら、ここに来てよかった・・・と心から思った一瞬だった。おめでと、L君。