愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

イスラエル③ バスに乗ってちょっとエルサレムまで

午前中にホテルをチェックアウトして、テルアビブからエルサレムへ。テルアビブのバスターミナルまで、Sherut(シェルート)という乗り合いバスに乗る。普通のバスのほかに、バスと同じ路線を走る10人乗りのライトバンが沢山走っていて、バス停で待っていると乗ることができます。イスラエルに行くよ〜、といったら、Nちゃんをはじめユダヤ系の友達は口をそろえて「バスには乗らないように!」と言っていたけど、結局ずいぶんと活用しました。テロが怖いのはわかるけれど、テロにあう確率よりイスラエルでは交通事故にあう確率のほうが高い!なんていう話もあったし、DCにいたときも、テロの後普通の生活を送ろう!という風潮があったのを思い出しました。何しろ、そこには普通に人が住んで普通に生活してるのですから・・。


Sherutは中にフラットスクリーンの広告があったり、思ったより快適。バスのように詰め込まず、席が一杯になったら通り過ぎるから、目的地にも早く着きます。運賃は座席についてから、運転手さんに手渡し。座席の後ろに座っていると、前に座っているお客さんにお金を渡してリレー。運転手さんも運転しながらおつりを前の座席の人に渡して、おつりもリレー。降りるときは降りるよ〜、と合図します。


テルアビブの街自体は、ユダヤ人とアラブ人が隣り合って住んでいるような感じの場所ではないみたいなので、セキュリティなども別にものものしいものは感じませんでしたが、バスターミナルでは初の金属探知機を通り、荷物チェックを受けました。荷物チェックをするのは私より背が低い(!!)えらい鋭い目をした小さな女の子。私のバックパックにしゅるしゅると手を突っ込むので、触感だけでわかるんかいな〜、と思ってみていたら、洋服の間にしまっておいた懐中電灯をぱっとつかみました。お見事〜。


バスターミナルは、1階がショッピングエリア、2階がバス乗り場になっていて、ショッピングエリアがこれまた1970年代の大阪府箕面市駅前商店街を思わせるような感じ・・・あの、「ワゴンセール」のワゴンに洋服が山積みしてある感じ。うひゃ〜、懐かしい!窓口でおっちゃんからチケットを買い、おんぼろバスターミナルでバスを待ちます。エルサレム行きのバスを待つのは、赤ちゃん連れのエチオピア系ユダヤ人と思われるお母さん、そして機関銃をぶら下げた兵隊さん。


兵隊さん・・・というと何なのですが、イスラエルは兵役があって、大学に行くぐらいの年頃の子たちが数年間軍隊に行くことになっています。なのでみんな制服は着ているけど、何かボーイスカウトガールスカウトみたい。そんな子たちが機関銃をまるで学校の教科書が入ったバックパックをしょうように、カジュアルにしょってるわけなのです・・・。おおこわ。バスを待っていたのも、若い女の子、そして非番なのか私服の男の子。でも非番だろうが機関銃は常に携帯してないといけないらしくて、機関銃を膝に置いたまま女の子といちゃいちゃしています・・・ってちょっと、銃口こっちに向いてるんですけど!!


禁煙なんて概念が無いこのエリアですので、バスの中はこれまたぷーんとタバコを焚き染めた香り。これもまた、昔の日本にタイムトリップするような、昔乗った台中―台北間の長距離バスを思い出させるような感じでした。


バスは満員で、通路には疲れたのか兄ちゃんがすっぽりと縦になって寝てました。岩がむき出しになった、何かスターウォーズに出てきそうな景色を見ながらエルサレムに向かいます。テルアビブからエルサレムまではバスで約1時間弱。その間、何か鉄で出来た装甲車のようなもの?が畑の間にぽちぽちと落ちているのを見ました。ちょっと、巨神兵の残骸のようなたたずまいです。旦那によると、エルサレムがヨルダンに占領された時、ここらへんに住んでいたユダヤ人の人たちが、エルサレムへ行こう行こうとして農耕機械を改造して作ったものだとか。全ての人が渇望する聖地エルサレムとは一体、どんなところなのでしょう・・・。


座席の後ろにはヤマカをかぶったユダヤ人の親父がボリュームを最大限にして携帯でしゃべりまくり。ヘブライ語なので何を言っているのかわからないけど、私がとったメモによるとおっちゃんは「らーくれでぃーら、らーくれでぃーら」「きどれる?ろー。あにあしけら ほなそん あへあらかしゃばー ありばてれしゃらい えー、えー、えっしゃー?あでー、せーで。くろふぁすけ?ハハハハ・・・・まだん、くろふさー」


とおしゃべりに興じていたようです・・・