愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

結婚のかたち・・・


id:moli-xiongさんのところから始まり現在id:zizyさんやid:KEN_NAITOさんのところで発展中の、結婚についての色々話。うーん、読みながらなんとなく色々と考えが浮かんでは消えるのですけど、うまくまとまりません。でもまあ、自分の考えはZizyさんに似ているかも。「結婚したいから」という理由で自分が結婚したり、子供を作ったりするというのはありえないだろうなあと思います。やっぱり相手ありきだもんね〜。それに実際にどういう結婚生活を送りたいか、主婦になるのか共働きなのか云々の生活形態は、その後の状況で変わってくるもんだと思っております。ただ、「主婦をさせてくれるような人と結婚したい」とか、人じゃなくてライフスタイルからまず入る結婚相手の選び方、というのは自分ではありえなかったとは思うのですが、じゃあ逆に好きな相手に「男は外、女は家」とか「仕事をやめて、主婦になれ」とか言われたらどうだっただろう…と考えるとよくわかりません。多分そういう人とは最初から付き合わないとは思うのですけど、それもある意味、無意識にであれ理想の結婚相手としての条件に基づくスクリーニングをしてるってことですよねぇ…。結婚する前に、「理想の結婚相手」というリスト化されたものはもっていませんでしたし、今のダンナと結婚したというのは、もちろん一緒にいたいという気持ちがあったから、というのもありますが、でもやっぱり自分の生活のしかたとか、人生において何を優先しているか、といった「条件的なもの」が最終的にお互いにぴったりあったから結婚できたという部分も、まったく無いわけではないなあ、とも思うのでございます。今になって、ほかの人じゃなくて、うちのダンナと結婚してこういうところが良かったな、と思う点はやっぱり色々あるので…。


でもまあ、世の中には何でも需要と供給があり、結婚の形はいろいろだものなあ・・・。だから自分にとっての結婚の形はこうありたい、というのはZizyさんに似た考えとして持ってはいますが、世の中の結婚すべてがこうじゃなきゃいけない!という考えは無いなあと気づきました。愛とかそういうものに必要性を見出さず、結婚を自分の生活を保障するための「仕事」と見る人もいるでしょう。そのためにプロの「主婦」や「奥様」をこなしている人もいると思うのです。それはそれで、完璧にその役割をこなすにはものすごい能力を必要とすると思うので、すごいなあと思ったりしています。お見合いにしても、自分の祖父母を含め、形から入ったけど最後は本当に「愛」をまっとうしたなあというカップルも見てきたし…結婚が個人のことというよりは、家や世代を存続させるための一大システムと考える文化もあり、その中で一生懸命義務としての結婚を果たしている人たちもいたりするのですよね。あーうー、わからん、ぐちゃぐちゃしてきた。


そういえば、最近の我が家での一大ゴシップは、あるイトコ君のお見合い話だったりします。アメリカ生まれでアメリカ育ちの彼、まだ27歳ですよ。でも彼の両親が、おばあちゃんの大陸の知り合いの娘なるものをマッチングさせたらしいのです。この間香港くんだりまで行って会ってきたのはいいのですが、同行したイトコの兄がけしかけて、会った翌日には婚約指輪を買って渡したのだとか!おいおい!!よく考えなさいよ〜!うちの両親はというと、この女の子が「大陸出身」というところにすごくひっかかってるらしい。そんな会って数日で決めるなんて、相手はビザ目当てかもしれないのに!まずは友達としてつきあってみて、よくお互いを知り合ってからにしなさいよ、大陸の女の子を甘くみてはいけないよ、なんてイトコの母であるおばさんにも言っているのですが、なんだか話はとんとんと進み、イトコ君もまんざらではない様子。う〜ん…。おばさんは香港生まれの香港育ちだから、まあこういうこともあるのかな、と思ったのですが、イトコ君はアメリカで生まれてそだったバリバリのアメリカ人、普通だったら「自分の結婚相手は自分で探す!」ぐらい言うんじゃないのかな、と思ったのですが、Arranged Marriageという、我々「若いもん」から見たらプリミティブな習慣に喜んで乗っているのを見てちょっと驚いてしまいました。なんでそこまでして結婚したいかなぁ…まだ若いのに。「自由に恋愛をして結婚する」のがアメリカ式、と今まで思っていたのですが、特に色々な移民のいるカリフォルニアに来て、チャイニーズに限らず、インド人やアラブ人コミュニティでは結構若い人でも、前日に紹介された相手と普通に結婚をしているのを見て、うわー、こういう価値観もあるのか、と驚いております。もちろん自分がそんな結婚しろと言われたらいやですけどね…。でもイトコ君みたいに、結婚したいし、自分の文化の中に、結婚相手を用意してくれるこういう制度があるからそれに乗っかっちゃおう、と思う人もいるのですね…。家族が一丸となって彼の結婚をアレンジするというこの事実により、彼の結婚は彼の個人的な出来事というよりは、家に次世代のコドモをもたらす繁殖ツール、財産を受け継がせる金融ツール(うちの家族の中には家族内に財産を残すためにいとこ同士で結婚したカップルもあるのだ)という意味合いが前面に押し出されることとなるわけですが、ふと立ち止まって考えたとき、ありゃー、そういえば原始の世界では結婚という制度はまさしくこの目的で作られたようなもんだよね、ということに気づいたのでした。思えば結婚が個人の愛情や感情の結果として成立するようになったのって、最近のことですよね。そう考えると、現代にも引き継がれているこの「結婚」という形そのものが、なんだか不思議なものに見えてきました。あー、普段使わないから脳みそが湯だってきた〜もうわからん。ということで今回はここまで。