愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

海兵隊マラソンに出る (長い・・・)


といってもフルマラソンは到底無理なので、とりあえず8キロレースに参加してみました。今年で29回目の海兵隊マラソン(Marine Corps Marathon)は、硫黄島メモリアルを出発し、ペンタゴン周辺やモニュメントなどを巡るかなり景色の良いマラソン大会で、数万人が参加する結構な一大イベントです。


3ヶ月くらい前にインターネットで参加登録をし、クレジットカードで35ドルの登録料を支払うと、電子メールでゼッケン番号が送られてきました。当日会場でゼッケンと、色々お土産(マラソンの記念トレーナーとか、スポンサー企業の商品サンプルの痛み止め、バンドエイド、パワーバーとか、お店のクーポンとか)が入った袋をもらいました。それから、靴ヒモにつけるRFIDタグももらいます。お店に行くと、商品に万引き防止のプラスチックのタグがついていて、それを取らないでお店の外に出ようとするとピーピーなるのがありますが、ああいう感じのものです。黒いプラスチックの物体ですが、ICチップが入っていて、そこに私のゼッケン番号の情報が入っています。スタート地点や折り返し地点にアンテナが設営されていて、私がそこを通過すると、自動的にタイムをとってくれるのです。おー、ハイテクですね。これでスタートの時のポジション争いをせずにすみます。結果はインターネットで、ゼッケンの番号を入れれば見られるわけです。すばらしい。


もちろんRun Against BushのTシャツを着て参加。といって昨日洗濯するのを忘れて寝てしまったので、急遽ファブリーズが出動(笑)。でも結局汗かくので一緒なんですが・・。同じTシャツを着ている仲間にも沢山会いました。他にもケリーをサポートするTシャツを着ている人がいっぱいいて、特に8Kレースはほとんど民主党の宣伝大会のように・・・(笑)ブッシュ支持の人も少しはいましたが、これはやはりライフスタイルの違い、なんでしょうか・・・。


海兵隊の人が大砲を撃ってスタート。結構8Kレースの参加者も多かったので、最初はものすごい群集の中を、ほとんど歩くぐらいの速さで走りました。丁度この日はハロウィーンだったので、仮装して走っている人も大勢。8キロレースは硫黄島メモリアルから始まり、ペンタゴンに行くハイウェイをぐるっと回って戻ってくるというコース。ワシントン市内には入りませんでしたが、ハイウェイを走るので舗装がよく、また大きなペンタゴンの建物を遠くに眺めながら、自分が走っているのを忘れるくらい景色を楽しみました。途中で、ラジオ局のテントなどが立ててあり、ラジオ放送をかけてくれたり、音楽を流してくれたりするので飽きません。ウォーターステーション(8キロだけど2個もあった)では、海兵隊の人達やボランティアの人達が紙コップに継いだ水を手渡してくれました。


日本でのマラソン大会はどうなのかわかりませんが、結構こちらの大会では面白い帽子を被ったり、Tシャツを着て自己主張をしたりします。沿道にいる人達も、それを見つけて、行け〜!と応援してくれたりするので楽しいです。ダンナと一緒に走りながら景色の話をしたり、他に走っている人達とお互いのTシャツを褒めあったり、結構みんなおしゃべりしながら走るので、騒がしい。記録を気にするのではなく、とにかく走ることを楽しむ、という感じで、最初から思いっきり歩いている人も結構いました。


そんなこんなで走るのはあっという間にゴールが見えてしまい、え、もう終わり?という感じでした。でも最後の最後にものすごいキツイ坂が!! そこで海兵隊の兄ちゃんがみんなを応援していて、もう少しだ!いけいけいけ〜〜とかいうので、そこで最後のスパート!とばかりにがんばってしまい、日差しが強かったこともあり、そこでちょっとゲロ吐きそうになってしまいました。でもゴールが見えてきたとき、時計が49分50秒を指しているではないか!ダンナが、よし、50分を目指そう!というので、さらにスパートをかけ、50分3秒でゴール。


ゴールの前には、ラジオ局のDJの人が控えていて、どうやら靴ヒモについたチップの情報を使っているのでしょう、どこどこから来ただれだれさん、今ゴールです!おめでとう!!とか名前を呼んでくれたりしました。走っている途中で靴ヒモを結び直すために止ったり、沿道にいる海兵隊員の人達と写真を撮ってみたり、色々無駄な動きがあった割には、まずまずの時間で走れました。スタート地点が後ろのほうだったので、実際のスタートは1-2分遅かったと思うので、多分公式タイムはもう少し短くなるのかな。でも本当のマラソン選手は1キロ3分のペースで走るのですねー。恐ろしいです。


走り終わったら、海兵隊員からメダルをもらってがっちり握手。その後、写真をとるよ〜!といって、カメラマンの人が記念写真を撮ってくれました。この他にも、気がつかない間にレース中色々な場所で写真を撮っていたみたいで、これは、ゼッケンの番号と合致させて、後で電子メールで送ってくれるのだそうです。確かにレース中の写真、ほしいけど走っているときはそんなこと気にしていられないものね。その後テントでバナナだ、ベーグルだ何だと沢山の食糧ももらいました。大して走ってないのに食べすぎです(笑)。


自分達が走り終わってから、フルマラソンの応援地点へ。38キロ地点なのですが、ここでも生バンドが出て、調子の出る音楽を演奏してくれたり、食べ物のテントが出ていたりしてちょっとしたイベント会場になっていました。Run Against BushのTシャツを着た知り合いの人達も、何人かマラソンに出ていたので応援。マラソンを走る人達は、何か自己主張しているTシャツを着ているので、それをピックアップしてみんなで応援したりします。たいていの人は、自分の名前を手書きでTシャツに書いているので、名前を呼んで応援したり、母校のTシャツを着て走っているおっさんがいたので大騒ぎしたり。スーパーマンの格好をして走っている人や、お姫様の格好をして走っているおじさんもいました(笑)。この他にも、エイズ撲滅キャンペーン、イラクにいる息子のために走っているとのメッセージや、キリスト教の団体、コスタリカやインドのチームなど、みんな色々メッセージを送りながら走るという感じでした。


そしてたまに参加しているバカなジョギングクラブからも参加者が多数あったようで、Tシャツにクラブの合言葉を書いてあるおじさんなどがいたので大声援。そしてそのあと、沿道を歩いていると、案の定・・やつらは自前のビールストップを作っていた(笑)。長距離ランにビールは、炭酸なのであまりよくないため、ウィスキーのショットなどが振舞われていた模様・・・(笑)


結構よぼよぼのオジサンオバサンや、膝大丈夫か?と思われるくらい太っている人達も走ったり歩いたりしていて、体力あるなあ、と感心してしまいました。8Kレースでは、72歳のおばあさんが1時間半ぐらいでフィニッシュしていたし、フルマラソンでは3ヶ月の妊婦が5時間半ぐらいかけてはしっていました。妙に天気がよく、かなり照り返しが強く、普通に沿道を歩くだけでもきつかったです。私たちも途中で倒れそうになっているオバサンをひとり助けたりしました。みんな顔から塩ふいているし、男の人は、Tシャツの摩擦で、乳首から血を流している人が沢山(恐)。何でもJogger's Nippleといって、恐れられている症状のようです。用意のいい人は、乳首にパッチをはって走っていました。ひえぇ〜。


でもやっぱりフルマラソンを走るのはすごいなあ。私たちは8Kを走り終わって、メダルを首からかけて歩いていたので、道行く人達に「おめでとう」とか言われたのですが、「いやー、私たちは8キロしか走らなかったんですよ・・・」なんてかえって恐縮してしまいました。でも楽しかったので、次は10キロ、そしていつかはフルマラソンに挑戦するぞ!