愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

我很喜歓中国伝統音楽!!


国慶節ですね。ということで中国大使館で上海民族楽団の演奏を聴いてきました。PMSがひどくてムードスイングが激しく、朝から他人がやることにいちいち腹をたててやつあたり、知らない人とは会いたくないよ〜、ハイヒールはくのも化粧するのもやだ、ダンナが参加できず、ひとりで行かないといけなかったので、後のレセプションとかも出たくないよ〜、といって出発5分前まで大泣き(って赤ん坊か・・・)。でも笛子を生で聴く数少ないチャンス。笛子のことで疑問がいっぱいあって、できたらメンバーの人を捕まえて聞きたいことがいっぱいあったし、しかも私の好きな曲「姑蘇行」もプログラムに入ってる。ううう、どうしよう、どうしよう、と奥さんを歌舞伎座に連れて行こうとするとめまいがしてゲーッとなってしまう苦沙弥先生のような気持ちになるが、ここでホルモンのバランスなんかに負けたら絶対後で後悔する、とえいやっ!と行ってきました。中国大使館の中に入るのは初めてだったですが、中は60年代調で古く、コンサートがあったホールも、ランタンがかけてあって、唐三彩があって(これはやっぱりホンモノだろうか)、私たちの結婚式をやった中華料理屋さんみたいな感じでありました。大使の長い長いお話の後で、上海からやってきた一流の楽団が登場!ああ、やっぱり行ってよかった。今度はホルモンのアンバランスがいいほうに働いて、笛子や二胡の音に必要以上に感動してひとりでうるうるしてしまいました。


曲は、中国の伝統音楽をそのままやる、というよりは、伝統音楽を元に少しアレンジしている感じ。そういえば、誕生日に陳家ママが女子十二楽坊のDVDをくれたのですが、見てがっかり、シンセサイザーばんばんの、私が一番嫌いな感じのアレンジの、ポップミュージックの、ブラスバンドのような音楽ばっかりだった・・・でもこちらは商用的でなく、あくまで民族音楽、しかもプレイヤーの技術がとても高かったので、とってもとっても良かったです。

  • 金蛇狂舞
  • 京調 京調曲牌 (京劇の曲です)
  • 幻想曲 (古箏・・日本で言うお琴ですね)
  • 橄欖樹 (オリーブの木。パン・フルートが出てきた。なんか喜多郎シルクロードの曲みたい)
  • 彝族舞曲(琵琶のソロ。やっぱり楽器一つで曲が成り立つのはうらやましいなぁ)
  • 峠の我が家(アメリカのフォークソングなのですが・・琵琶で弾くとまるでバンジョーのようでぴったり!)
  • チャルダッシュ(イタリアのMontiの曲。これをバイオリンの代わりに二胡、ギターの代わりに大阮で。これが意外度も高く、かなり感動ものだった)
  • 漁舟唱晩 (聴き覚えがすごくある曲・・・もしかして実家近くの中華料理屋でいつもかかっていた曲かもしれない)
  • 姑蘇行(これを聴くために来たのだ!もう何も言うことはない)
  • 絲路駝鈴(シルクロードの駱駝の鈴の音。大阮という大きなギターと、大きなタンバリンのような打楽器。新疆の曲をアレンジしたものだそうだが、聴いていて、自分が持っているペルシア民族音楽のCDと共通点が沢山あって、感激。)
  • 天楽(哨吶・・チャルメラの曲。ちょっと現代音楽みたいなアレンジだけど、さすがチャルメラ・・・すごい音量)
  • 打棗(河北の曲で、結婚式の日取りを決めている人たちの声をひとりで数本のチャルメラを吹いて表現する曲。あっはっはっは、とか笑う声をチャルメラでやったりして、大うけ)
  • 梁祝(二胡はやっぱりかっこいいなぁ・・・)
  • Moon River(ティファニーで朝食を、のアレンジ・・・これはちょっとブラスバンドの演奏みたいでいただけなかった)
  • 花好月圓

アンコールは「おおスザンナ」など。外国の曲でも、ポピュラーミュージックはアレンジの問題もあってダサくなってしまうのだけれど、デュオ、トリオぐらいの室内楽の曲を、楽器を中国の楽器に入れ替えてやったり、外国のフォークソングは意外にも中国の民族楽器でやるとぴったりしてかっこいい、ということがわかりました。


お客はほとんど白人のジジババばかり。レセプションでは、演奏家の人達ともお話ができる、ということだったので、よし、絶対捕まえてやる!とワインを飲み干し笛子のほか色々な笛担当だったお兄ちゃんをめがけて突進。頭の中で「対不起・・・うんたらかんたら」とありったけの中国語で事前に作文をしていたのに、ビュッフェテーブルでご飯を取っていた兄ちゃんをつかめたとたん、口からついて出たのは「Hey, you must be the flute player right?」(涙涙)楽団の人達は、思ったよりも英語がしゃべれる人が多かったのですが、残念ながら七三わけで70年代風、首にスカーフでも巻いたらかっこよさそうな笛の兄ちゃん、ほとんど英語が通じず・・・(以下カタカナは、このように兄ちゃんには聞こえたであろう私の中国語)。「あ〜〜、に、にーはお。ワタシワァ、Marichanデス。」「おお、ジャパニーズ?!」「対!!!!イマオンガクベンキョシテマス・・あ・・って私音大学生じゃないんだよな、ワタシガクセイジャナイネ、シゴトノアトデ、・・・あ〜〜Playってなんっていうんだ?I play 笛子!ホンデ、ワタシ笛子モッテルネ!紙モ買ったヨ!シツモンモアルネ!オシエテチョダイヨ!」ってもうピンインも何も滅茶苦茶。兄ちゃん「(私が一張紙といったのに)あー、CDね!」「え、違うよぉ〜!!」見かねて英語がわかる地元チャイニーズのおっちゃんが間に入ってくれた・・・で、どうしても聴いておきたかった笛子の音響のための紙の張り方、教えてもらった!自分、ツバで貼り付けてたのですが、ちゃんと接着剤を使うべし、と・・・。やっぱり先生につきたければニューヨークに行かないといけないと。本当は楽譜のこととか山ほど質問があったのだけれど、緊急通訳オヤジが立ち去ってしまい、突っ込んだ話は全く出来なくなってしまい、二人ともほとんどお見合いで取り残された若いもん同士状態・・・「あ〜、う〜、えっとぉ〜何種類グライ笛ヤルノ?」「アンタノ姑蘇行トテモ好キネ!」と酒の勢いで必死に話をして逃げ帰ってきました。きゃぁ〜!丹梅さん、銭衝さん、こんな時近くにいてくれたらぁ〜〜!!なんて他力本願ではいけない。うーむ、北京語を一生懸命勉強するきっかけがない、と思っていたのですが、中国語の勉強をマジメにやろう、という理由が生まれてきたかもしれません。