愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

Lagaan


ここのところワシントンは気温が20度と寒い。昨日の野外コンサートも震えながら見ていたのでちょびと風邪をひいてしまったので、朝から突っ込みどころ満載のインド映画を見る。トキは植民地時代のインド、また絵に書いたようにイヂワルなちょび髭イギリス軍人が、雨が降らずに困っている村人とマハラヂャに、年貢を今年は倍払えと無理難題を押し付ける。でもクリケットの試合に勝ったら3年間は年貢取立て御免にしてあげようとの条件に、ムラビトたちが立ち上がり、イギリス軍人とクリケットの試合に挑む、ついでに途中で歌ったり踊ったりしちゃうというモノ。少林サッカーほどのバカバカしさは無いものの、ニワトリつかみの名人がボールつかみも得意だったり、縄をぶんぶん投げて鳥を取る名人が投げるの得意だったり、左手が不自由なアンタッチャブルが不自由な手で変化球を投げたりするのであった。おまけにイヂワル軍人の妹ではあるが、村人に同情し、ついでに主人公の一人だけ浮いててカッコいい村人兄ちゃんに恋してしまうイギリス姉ちゃんが出てきて、ロンドンから来て数週間でヒンディ語ペラペラになったり、妄想シーンで村人兄ちゃんがイギリス貴公子になって一緒にワルツを踊っちゃったり、なんでやねん!っつーか、やりすぎ!というシーンもあって笑える。それに主人公に恋する幼馴染が嫉妬したり、それに幼馴染に恋するムスリム野郎が嫉妬してイギリス軍人に妹のことを密告したりと、4時間もある映画の間中飽きることは無いのであった。そのうち1時間くらいはクリケットの試合シーンに費やされていたのだけど、こりゃ変なスポーツだ・・・。ついでにヒンズー、ムスリム、シークの人が宗教を超えて団結したり、アンタッチャブルの人もカーストを超えて団結したり、まあ実際はなかろうが、正義感に燃える主人公がやっちまったぜ!というような感じのエピソードも満載であった。


そういえば前に乗ったタクシーの運ちゃんは昔プロのクリケット選手だったといってたが、今となってはインドやパキスタンクリケットがあれだけさかんなわけで、なかなか面白く見れた。シネマトグラフィーもキレイ、衣装もキレイ、でアカデミー外国映画賞にもノミネートされたそうな。それにしても長い。ヒロインのお姉ちゃんは昔見たムナバイにも出ていた。こっちは笑えてオススメ。(id:Marichan:20031227)