愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

The Street Lawyer by John Grisham


ロースクールを目指す友人Hが進路で悩んでいる。正義のために戦うPublic Interest Lawyerになりたいと思う一方、何せ夏にはリネンしか着ないメトロセクシャルな彼、金時計にダブルのブレザー、家に帰れば金髪美人の妻と自家用クルーザーにBMW・・・ってな典型的な弁護士=ステータスの夢のハザマで揺れているらしい。でもそんな金ぴか弁護士になるはCorporate Lawyerとして企業に魂を売り飛ばさないといけないのだ!しかもロースクールの学費はばか高い。それなりにローンを組まないといけないし、資金回収にはやっぱりPublic Interest Lawyerは辛い。ニューヨークで弁護士をやっている友人Jちゃんは、学生時代夏のインターンだけで数百万円稼いでいた・・・。同じ弁護士でも大違い。正義のために戦うっていうのも楽なもんじゃないよね〜、なんてお悩み相談をしていたときに、友達から譲り受けてたまたま読んでいた本。


弁護士作家ジョン・グリシャムさんが書いたこの小説、特に大きなひねりもなく、とにかくアメリカのホームレスの問題をかきたかったのだなあ、という感じだけれど、一方で、Corporate Lawyerとしての職を捨てて、ホームレスのために薄給で走り回ることになる主人公の兄ちゃんが、理想と現実の間で悩む友人にだぶる・・・こうやって見ると弁護士っていっても色々だし、結構地味な仕事だよねー。がんばれ。


ホームレスの問題については、昔非常に印象的な本を読んだことがあるのだけどタイトルを忘れてしまったのでまた今度。それにしても、この小説、舞台がDC、しかも作者はバージニアに家を持っているらしいんだけど、こりゃ絶対普段DCに行ったことのない人だなー。バージニアに長年住んでるくせに、DCには恐ろしくて足を踏み入れたことがないって人、結構いるんだよなー。昔はそりゃDCは怖いところといわれていたけど、今じゃぜんぜん。そりゃたまにShootingはあるけどさ。