愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

保険のバカ


アメリカの保険制度ほどイヤなものはありません。保険証持って、気楽に立ち寄れた日本の医者が懐かしい。さてうちの会社が出してくれている保険のプランが変わったので、ちょうどアレルギーの医者にかかっている途中の私はとっても困った。何が困るといって、日本だったら社会保険だろうが国民保険だろうが、保険証さえあれば、基本的にはどの医者にも平等にいけるわけだけど、アメリカの場合、保険会社によって、行ける医者と行けない医者が出てくるのです。


といって、全く行けないわけではないのだけれど、医者によって取り扱う保険が違うので、「ああ、この名医にかかりたい!」と思っても、その名医が自分の保険プランを受け付けてない場合、保険が効かなかったり、効いても割高の医療費を払わされることになるのです。なので、どの医者が自分の保険を受け付けてくれるか、保険会社がくれる電話帳ほどもあるディレクトリを調べてから、医者に予約の電話を入れるわけです。


大体、いい保険プランほど、かかれる医者の数が多い。つまり、かかりたい!と思っている名医がその中に含まれている確率が高い。しかし保険料もお高い。前に入っていたプランは、PPOと呼ばれるプランで、結構医者のチョイスは多い、なかなか良いお金持ちプランでした。もちろん、決められた中ではありますが、日本で医者に行くのと同じ感覚で、医者に行くことができました。


しかし、今度の貧乏プランはめんどくさい!!HMOと呼ばれるプランに毛が生えたようなやつなのですが、まず、自分の主治医を決めないといけません。主治医は大体内科のお医者さん。で、例えば胃が痛いから胃腸の専門科に行きたい、花粉症がひどいからアレルギーの専門科に行きたい、と思っても、まずは何があってもこの主治医を通さないといけません。そういう専門の医者にかかるには、この主治医に「紹介状」を書いてもらわないと予約が取れなくなる・・・・。「紹介状」はわざわざ医者のところに出向かなくても、電話すればファックスで送ってくれるとのことですが、主治医はせっせと書類を生産して、それでもって紹介料をとるわけで、なんでこんなことせなあかんのん?という感じっす。


で、今までは別に紹介状無しで自分で勝手に予約して行っていたアレルギーの医者ですが、次に行くときには、ただのフォローアップに行くだけなのに、主治医の紹介状がないと、医療費が跳ね上がることに!!予約は来週、でも保険が変更になったのが7月1日から。そして主治医を決めたのが今日。保険会社がそれをプロセスするのに5日かかり、それから紹介状を書いてもらうために電話をして・・・ってそんなことしてるヒマがあるかぁぼけぇぇぇ!!もう予約はキャンセルじゃぁぁ!!!


まあ医者は、メディカルスクールでかかった学費を回収するためにはこんなこともしなければいけないんでしょうが・・・、なかなか医者に気軽に行く気になれないアメリカの医療制度でした。でも主治医の登録をするために保険会社に電話をかけたら、またオペレーターにえんえん待たされると思いきや、全て自動音声でした。しかもSpeech Recognitionでも入っているのか?自分の名前や登録したい医者の名前や番号やらは、全て口頭で言わされました。ちゃんと伝わったのかな?ちょっと心配ではある。