- 作者: 勝見洋一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/05
- メディア: 新書
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この本を読んでいる途中何度中華料理を食べたことか・・・じゅるじゅる。中国に足しげく通う著者が自分の経験も含めて中国料理の歴史を語る本。
唐とか昔の時代の中華料理は今の中華料理とは全然ちがったこと(魚の腹にカッテージチーズをつめて蒸した料理・・・うーむ)、世界にでまわっている「中華料理」は広東料理をメインにしたものだけれど、中華人民共和国という場所でみた「中国料理」のうずは華僑の広東料理を中心としたものとはまた全然違うこと、そして長い歴史のなかで多民族支配を通じて色々な料理が融合、体系化していく様は、読んでいて勉強になるわお腹はすくわで困ってしまいました。
一番印象的だったのは、清から中華民国の時代、民衆パワーの興隆とともに飲食文化が栄える華やかな様と、その後文化革命で、食べ物さえが「政治化」されるところ。文化が政治化されていく悲劇は、京劇の映画「覇王別姫」を思い出させたりもしました。
ダンナにも訳しながら読んであげたりしました。地域ごとに食べ物に対する敵対意識があり、自分の出身地の食べ物にばかり固執するのが中国人の良くない癖・・・という記述には笑ってしまった・・・義理のパパママそのまんま。ぷぷぷ。