愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

大使館コンサート


会社帰りにフランス大使館のコンサートによってきました。
「Embassy Series」といって、各国の大使館がホストになって、大使館や大使公邸を会場に、その国出身の音楽家を呼んだり、その国の音楽を演奏したりするコンサートが定期的にあります。お値段も35ドルとそんなにお高くもないし、大使館の中も見れて面白いです。残念ながら日本大使館はこの活動に参加してないんですが、今までにシンガポールポーランド大使館のコンサートに行きました。ポーランド大使館でのショパンコンサートは、すーごく良かったです。


今回はピアノとフルートのコンサート。フランス大使館の敷地内にあるLa Maison Francaiseという小さなホールでのコンサートでした。ピアニストは、うちの学校のジャズ部門のチェアマンでもあるジェフリー・チャッペルという先生。プログラムは、お互いに影響を与え合ったフランスの作曲家のもの、そしてチャッペルさんが作曲した曲など。


色々感想もあったけど書ききれない・・・。うおー、すごい!と思ったり、でも途中でだらけてきて「早く終わんないかな・・」と思ったり、よかったり悪かったりしたコンサートでした。


客層の大半は60-70代といったところで、うちら夫婦は本当にひよっこの部類。コミュニティに根ざしたイベントだけど、どちらかというとDCのFrou frou層が楽しんでいるという感じ。オニール元財務長官も一人でふらふらと来ていた。コンサートの後にはワインとオードブルの出るレセプションも付いていて、高級なスーツを着ておしとやかに音楽を聴いてた中年のおじちゃん・おばちゃんたちがだぁーーーっと食べ物に群がるさまは、「・・・」という感じではありましたが・・・(食べ物しか眼中にないおばちゃんに3度ほどノックダウンされそうになった)。


このコンサートを主催しているのは、Embassy Seriesという、大使館でのコンサートを専門にやってる非営利団体なのですが、その実態はというと、ジェローム・バリーという、当人も音楽家で、コンサート・プロデューサーである人が個人的にはじめたもののよう。それに賛同する大使館と、会社や個人からの寄付によってなりたっているもので、プログラムの後ろに協賛者名が書いてあるのですが、企業は一握りだけ、それよりも個人のほうが多い(もちろん金額は会社のものが大きいけど、個人で何千ドルも寄付してる人も)。日本だと、コンサートとかってどうしても大企業の協賛とかになりがちだと思うのですが、個人がパトロンとなって、こういう芸術活動が支えられている、っていうのも良いなと思いました。


プログラムはこちら

観客から音を4つ言ってもらい、それをもとにジャズっぽい即興曲を演奏。

  • ウォルター・グロス Tenderly

アメリカのフォークソング20曲を織り込んだジャズっぽいピアノ曲

  • ジェフリー・チャッペル Jazz Sonata

ピアニストの作曲したソナタ。2楽章はABBA風、なんだそうだ。

フルートとピアノの演奏。これを楽しみにしてたんだけど・・・・フルートの人は技術はあるけど、なんだか芯がなくて、あんまり楽しめなかった。でも指が動いているのを見るとすげぇーーーっと大感心。

これはすごかった!ラヴェルが当時「一番難しい曲を書いてやろう」と作ったものなんだって。3つの詩をもとに作った曲で、それが目に浮かぶよう。