愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

アラメダを、ブラタモリ① 序章

我が家にはブラタモリを愛してやまない幼児がおります。

電車のプラットフォームに立てば安全確認をし、街歩きをすればここで誰か専門家の人が立って待っていてくれればいいのにといい、日本語がそれほど得意ではない割に、タモリさんの真似だと言って「イヤ〜ナツカシィナァ〜〜」など言う7歳児。

5歳頃、ヨルタモリを見ていたら「ヨルタモリいやなの〜ブラタモリがいいの〜」と号泣するくらい好き(苦笑)

アメリカにもブラタモリが来ないのか、と期待しているようでもありますが、さてどうでしょうね。

でも実際、海外でも街歩きをすると色々な歴史(そして高低差)に出会って、知れば知るほど興味深く感じることも多々あります。例えばロンドンの中東ストリートの話。

marichan.hatenablog.com

鶴瓶来ないかなーと思ったら実際に「家族に乾杯」でサンフランシスコに来てびっくりしましたけど、タモリさんはなかなか来なそうだし、地元を良く知るためにも自分で勝手にアラメダをブラタモリ、やってみました。

一緒に歩いてくれたのは、うちの子供ではなく、同じくブラタモリ好きなMちゃん。サングラスもご用意しての出発となりましたが、どっちがタモリさんでどっちがアナウンサー係か、そういえば決めていなかった。

平らな島なので高低差は無いけれど、実は意外といろんな歴史が詰まったこの島。Mちゃんと歩いた他にも自分で色々調べて発見したこともあるので、ちょっと長くなりそうなこのシリーズ。気が向いた時にちょこちょこ紹介していきたいと思います。

第一回目は、アラメダで、勝鬨橋開け!

ではまた来週〜〜!

中華新年2018

恭喜發財、去年のハロウィンから始まってずっとイベント続きだった季節もようやく収束を迎えました。大団円は旧正月

オークランドの中華街でもお約束のbuck-tickがバリバリバチバチ鳴り響き・・店先の路上はこんなことになっておりました。お花じゃないですよ!

旧正月前後の過ごし方は、地方や家庭によって本当に色々で、水餃子を食べる云々というのは多分北の習慣だし、魚生というヌードルサラダにみんなで一斉に箸を突っ込んでわざとグッチャグチャに混ぜるなんて楽しい習慣は同じ広東系でも我が家には無い(どちらかというとシンガポールとかの華僑の文化らしい)。

陳家の旧正月は、大晦日に当たる日は肉無しの精進料理。これはどうも先祖に仏教徒がいたからそうなったらしく、標準的にみんながそういうわけではないらしい。

しかし新年には親戚郎党集まって、ヤイヤイご馳走を食べるのがお約束です。こういう時は意外にも飲茶には行かず、家で食べます。ベイエリアにいるいとこやらみんな集まってポットラック

パパが作った海南チキンと豚のローストは大好評。そして写真ではちょっと見切れていますが、右下にあるのが年糕と呼ばれるもの。

例えば上海料理などでは、年糕というとトッポッキのようなお餅のようなもので、炒め物などに使われたりしますが、広東世界では年糕というともちケーキみたいな感じになります。

義母が作るのはあずきも入っていてどっしりした感じなのですが、旦那のいとこのお嫁さん(シンガポール人)が作る年糕はフワッフワのもちもちで美味しくて大好評。みんなメインを食べる前にこっちに手が伸びていました(笑)

https://www.instagram.com/p/BfWTgKaAutV/

お年玉は北京語では紅包ですが広東語では利是。これまた銀行に行ってピン札もらったりするのがメンドクセー!早めに行くと銀行とかでちゃんとこういう袋もくれたりします。さすが中華系が多い地域はしっかりしてまんな。

今年はピン札は足りたが袋が足りず昔もらったやつをリサイクル・・w

https://www.instagram.com/p/BfXZth1Ar0F/

普段は食べるの大好きなジジババ達、今回はホストの家に麻雀テーブルがあったため、なんとご飯も食べずに麻雀をはじめましたww気がつくとお金も飛び交っている・・・ぉぃ

ルールは日本のと違ってもっとシンプル。実家の父に写真を見せたら色々言っていましたが並べ方もちょっと違う?麻雀テーブルのそれぞれの側に小さな引き出しがついていて、そこにお財布入れてジャンジャラジャンジャラやっていました。でもまあ楽しそうなこと、こんなに生き生きしている親見たことないねー、なんてみんなで遠巻きに眺めていました(笑)

しかし、ここ数ヶ月食べてばかりでちょっとお腹の調子が・・・もうしばらく中華は見たくない、そしてプチ断食でもしようかと考え中・・・・。

ハッピー伴天連タイン2018

毎年このタイトルで書いてますが、毎年毎年やる気が出ず私は何もしないイベントに成り果てた伴天連タイン。

毎年パパがお花を2人分購入(子供が小さい時に自分の分が無いと号泣したため)

なぜか家に転がっていたユニオンジャックを子供が刺し、掃除中に出てきたレストランの名刺と、最近とみにひどい花粉アレルギー対策のアレルギー薬も添えて。

本当はもっと考えて活けるべきなんでしょうが、もうアレルギーで頭がモワモワでどうでもよくなり花瓶に突き刺しました。そしてアメリカのお花って緑が多すぎる気がします。いや、やっぱり活け方の問題か。

上は夫が買ってきたチョコレート、下の3つは私がのちにフェリービルで購入したもの。日本にも支店がある、サンフランシスコ発祥のダンデライオン・チョコレートのバー。色々試食して見て、この一番安かったものが、口の中で一番楽しくカーニバルになったので購入。まだミッションのお店に行っていないので味見&ツアーに行ってみたい。

そして右下の2枚は、ベトナムのチョコレートMarou。ベトナムで出会ったフランス人2人が、ベトナムで見つけたカカオ豆を使ってチョコレート作り始めたもので、ここ数年テレビにも紹介されたりして有名になったメーカー。1人は日系フランス人(おじいちゃんだかが日本人だそう)で銀行で働いてた人、1人はサンフランシスコで広告関係の仕事してた人だそうです。ベトナムはコーヒーの生産も実は世界トップぐらいの勢いだったりするのよね。

今年はちゃんと旦那と2人ディナーも行きました。バレンタインと言うよりは、色々記念日やら去年祝い忘れた誕生日やら全部ひっくるめて、ずっと行こう行こうと思って行けていなかったオークランドのDelageへ!

イーストベイでおすすめの日本食はどこと聞かれると、実は和食をそんなに食べに外にいかないのでいつも困るのですが、良いなと思うのがB-Damaと言うお店。以前はお店があったのですが数年前にオークランドのパブリックマーケットの中に移動、いわゆるフードコート形式な感じのお店になったけれど、とても美味しい和食が出てくるお店でおすすめです(特に夜)。

そこのオーナーが、もうちょっと高級なおまかせ専門の料理を出すお店としてパブリックマーケットに隣接する場所に出したのがDelage。しかもおまかせコースも65ドルからと、お財布にも優しい。

突き出し。

かぼちゃなどのサラダ。

牡蠣、あん肝、多分白魚の酢の物など

この寿司が!仕事をしてある江戸前寿司というのを今まで食べたことがなくてずっと食べたいと思っていたのだけれど、これはなんて美味しい・・・。コハダもいただきました。

箸休めのブラッドオレンジのグラニータ

ファーマーズマーケットの野菜のピクルス色々。下に置いてあるのはパウダー状の味噌。

ホタテ・・だっけ・・そのはず・・下に敷いてあるバター風味がたまらず

またお寿司。普段黙ってあっという間に食べてしまう夫が私よりゆっくり味わって食べている・・私の方が早く食べ終わってしまったため、横から寿司をかすめとりたい衝動にかられました。このお寿司あと10貫ぐらい食べたい。

おそうめん。汁は東京風なのかな?ちょっと濃いめ。

ほうじ茶のアイス。ちょっと溶けめ。美味しかったけどもっと食べたいー!

もう何よりにかくお寿司が、お寿司が美味しかったです。ご飯もちょこっとだけどもうそれがちょうど良い感じだし、仕事がしてあるので何もつけなくて良いのが何ともよかった・・。

お腹は7.5分目ぐらいのいい感じに収まりました。家ではこういうちょこちょこちまちました感じには絶対作れないですが、美味しいものをちょっとずつ、味わっていただく・・という世界にはすごく憧れます。まあおかわりしまくる子供がいるうちは無理っぽいですけれどね・・。また行きたいな〜〜〜〜〜〜〜

食べ損ねた朝食

食べ物のことばかり考えているブログのほうで、魯山人の「錦木」を作った話を書いた。

www.maricafejp.com


京都のお茶屋で芸者遊びなんかをしてそのまま泊まり込み、朝になったら錦木でままおあがり、と出される、言うたら高級猫まんま

夜通し遊んで翌朝酒も残った体に流し込む、二日酔いの日の朝の朝食。

メキシコ料理だったらメヌードと言う臓物スープだったり、学生時代フランスに行った時は、二日酔いで学校に現れた男の子に、フランス人学生達がみんなで寄ってたかって塩入りのコーヒーを飲ませたりしていた(これがフランスでは通常なのかは謎w)

そして夜遊びした日の翌朝の朝食、と言って思い出すのは、ネットはあっても携帯で自由に持ち運べる時代ではなかった学生時代、友達と思いつきで繰り出したレイヴパーティーのこと。

東海岸の大学院に行く前に、UCバークレーのサマースクールに通っていた私だが、たいした授業もとっておらず、どちらかというと夕方起きてきて夜になると同じ寮で仲良くなった色んな人達と飲み歩くというどうしようもない生活をしていた。

キャンパス周辺をウロウロして、そこらへんでやっているハウスパーティーを見つけて乱入したりしていたからどうしようもない。

おかげで当時の思い出は全てなんだか暗がりの中である。しかしおかげで英語は短期間でものすごく上達したと言って良いw

そんなある日、ドイツ軍で救急車の運転手だったと言う男の子が、サンフランシスコの倉庫街かどこかで、巨大レイヴパーティーがあると言う情報を仕入れてきた。なんでも朝までずっとやっていて、終わると朝食まで出されるという。

なぜかその朝ごはんが出る、と言うところが妙に気になって、おお行こう行こうとみんなでBART(地下鉄)に乗り込んだ。

でも今考えてもおかしいのだけれど、そのパーティーがどこで行われているのか、誰も確かな情報を持ち合わせていなかったのである。そんな大きなパーティーなら、まあ行けば誰かが知っているだろう、と言う超適当、超楽観的思考のもと、今となっては一体どの駅で降りたのかさえ記憶がない。

今でもぼんやり覚えているのは、本当に何もないだだっ広く暗い先に高速道路の高架があって、とにかくそこらへんをウロウロみんなで歩いていたこと。高速の高架と言うことは、もしかしたら今のSOMAとかSouth Beachあたりだったのかなあ。90年代後半、今みたいにコンドやビルが立っている場所ではなかったし、安全でもなかったかもしれないが、とにかく何もなくて誰もいなかった。

次に覚えているのはみんなでぎゅうぎゅう詰めになってタクシーに乗ったこと。なぜか知らない兄ちゃんも一緒で、多分途中で道端で声をかけた人だったと思う(!)。多分だけど、こんなパーティーがあるって聞いたんだけど知らんか、と誰かが聞いて、知らないけどそういうのを探しているならこのエリアに行ったらいい、という話になってなんだか一緒にそのエリアまでタクシーに乗ったのだと思う。

連れて行かれたエリアは一体どこだったんだろう。今となっては全くわからないが、結局そんなざっくりした情報だけではパーティーを探し当てることはできず(当たり前だ)、次に覚えているのは、いかにもサンフランシスコらしい、歩道に面した建物の一部が奥に凹んでおり、そこにテーブルが置いてあるようなピザ屋で、ピザをむさぼり食べたこと。

あのちょっと黒っぽい窓枠、狭い間口、サンフランシスコらしい、ビクトリア風の建築、また同じ場所を通りかかったらきっとここだと思い出せると思うが、今となってはあの店がどこだったのかも、今もあるのかもわからない。あれはカストロだったかノースビーチだったのか。

その後いつまでそこにいたのか、どうやって帰ったのかも全く記憶が無い。

今だったらパッとスマホでパーティーの情報も見つけて、ネットで地図をみながらもしかしたらUberにでも乗ってみんなで間違うこともなくパーティーにたどり着いたかもしれない。今の時代では、逆にこういう状況に陥りにくいかも知れない。

広いサンフランシスコで、とりあえず行ったらどこだかわかるだろうというのも今思えばずいぶん乱暴な話で、道行く人をつかまえては質問しまくり、地図も持たず知らないところをウロウロ歩き、今考えたらアホだったなぁとは思うし、特に危ない目にもあわずに今までやってこれたのはラッキーだったのかも知れないが、若いっていうのはそういうことなんだろう。

自分の娘が大きくなってそういうことをしているのを想像するのは、親としては心配しか無いけれどw、親の知らないところでこっそり色々やって無事になんでも切り抜けて欲しい。

それにしても、そのレイヴパーティーは本当にあったんだろうか。そしてそこで供される朝食は一体どんなものだったんだろうか。今でも時々食べられなかった朝食のことを考える。

イケてるオーケストラでアメリカ横断ウルトラクイズ

街の思いがけない場所に集まりいきなりリハーサル、演奏するというなかなか面白いオーケストラに参加した。その名も「イケてるオーケストラ、Awesome Orchestra」。

コンサートというよりは、皆で集まりそこで譜読み、リハーサル、そして最後に全部流す、というプロセス全部を、道行く人に見てもらう、オープンリーディングセッション。ちょっと面白いでしょ?

そしてもっと良いのは、演奏者には無料ビールがふるまわれる!管楽器はさすがに酒飲んで吹きにくいけど、それでも飲みながら演奏してる人もちらほら。

今回はバークレースポーツ用品店のフロアを借りての演奏。買い物に入ってきたお客さんが、わ、オーケストラがある!と立ち止まる。

私は最近始めたバイオリンではなく、もうウン10年やっているフルートで参加。

とはいえ、やはり世の中にフルート吹きが多すぎる。今回はフルートの参加が12名もいたので、曲によってロテーションすることになった。

ああ、どうにかしてフルート人口を減らす努力をせねば、私がずーっと居座って演奏する機会など回ってこない!!

今回のお題目は、ワーグナーローエングリン、グローフェというアメリカの作曲家の「ミシシッピ組曲」、トムとジェリーの短編映画「ブルーキャットブルース」の音楽。

この中から一つ選ばないといけないというので、ここは迷わず、小学校の吹奏楽部で思い切りやったことのあったローエングリンを選択。

最後はトリプルタンギングだらけで口から唾が出そうになった、高音が引っくり返らないか少しびびったが、ファーストフルートでソロも気持ちよくやらせてもらった。

思えば途中ブランクもたくさん作りながら吹いてきたフルートだけれど、小学生の時、毎日朝晩最低3−4時間の練習をほぼ365日3年間やってきたことの蓄積はすごい。当時やった曲はほぼ今でも目をつぶって吹けるくらいだ。

そしてこのオケ、いい!

どうしてもお年寄りばかりになりがちな地元アマチュアオーケストラ。でもここはオケ設立者の指揮者の兄ちゃんも若く、集まってくる人も結構いい感じの年齢層。若いから動体視力もいい。バスーンもいきなりボホッ!なんて音がしない。弦が、ホゲラ〜〜〜ってしていない!!!

1曲1時間ずつのリハと演奏、あっという間に時間が過ぎていく。みんなの音に包まれ、指揮者に導かれながら演奏するこの感覚がたまらない。なんだか布団に包まれているようだ。私は至福の時間すぎて1人でヘラヘラしながらフルートを吹いた。

そしてフルート人口をどうにかして減らさねば・・と思っていたのが通じたのかはわからないが、前日に参加者の1人がぎっくり腰に、そしてもう1人が当日になって車で事故って来られなくなり、私はちゃっかり「ミシシッピ組曲」のセカンドフルートも吹かせてもらった。

ミシシッピ組曲なんて知らないな、と思ったら、オケが演奏し始めた音楽はこれだった。


【クイズ 2次会用】アメリカ横断ウルトラクイズ 勝ち抜け その1 BGM

これ、ミシシッピ組曲の中の「ハックルベリー・フィン」という曲の一部だった。知らなかった。

指揮者の兄ちゃんは、「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら(のだめにも登場した曲)」のシンプルなアメリカ版だと思って、などと言っていたが、実際にちょっといたずらっ子の妖精と男の子が混じったような音楽でずいぶん楽しい。でも私の中では勝手にニューヨークに行きたいかーーー!!がぐるぐる回り出す。

さらにこれ。


【クイズ 2次会用】アメリカ横断ウルトラクイズ 勝ち抜け その2 BGM

これは組曲の中の「マルディ・グラ」という曲だった。

もうこのセッションが終わってから、ずっとこの曲が頭の中をぐるぐる回っている。みんな初見であれだけできてたので、時間をかけたらもっともっとよくなりそうだったので、1曲の持ち時間が1時間しかないのがすごく残念。

でも逆にテレビで知っていたこの短いフレーズがどこから来たのか、その全容がわかって面白かった。自分で演奏するとどんな曲もいい曲に思えてくるんだけれど、この曲も良いですよ。全部で10分ちょっとなのでぜひ聴いてみてください。


Ferde Grofé - Mississippi Suite (1925)

それにしても日本のテレビ曲も、面白いところから効果音を探してくるもんだ。

トムとジェリーは横から見ていたが、演奏しながら途中で「にゃ〜〜〜〜お」と言ったりする楽しい曲。ここはしっかりファーストバイオリンの後ろに立って、弓を持つ手をジトーっとチェックしてみた。

毎月1回集まるこのオケ。次回は3月。フラッシュモブ、ではないけれど、時々そんな感じのこともやったりと、色々と面白い試みをたくさんしているオケ。もう始まって4−5年らしいけど、今までなんで知らなかったんだろう。誰でも参加できる楽しいオケ。また行くぞ!

(2時間久しぶりにがっつり有酸素運動的にフルートを吹いたせいか、家に帰ってからそして翌日は身体中が打撲したように疲れた)


Awesome Orchestra: The Bay Area's Adventure-Seeking Orchestra