愉快的陳家@倫敦

ロンドンで、ちょっと雑だが愉快な暮らし。

2017子連れおギリシャ旅⑨アテネ観察日記、覚え書きその1

毎回旅の恒例、旅先で気になった、気がついた、細かいことの覚え書き集です。旅日記を書く時、一番好きなシリーズかもw

ギリシャは観光と農業の国なので、どこに行ってもだいたい英語が通じる、でもやっぱり現地の言葉も覚えたいな〜、と行く前に少しは勉強して行ったけれど、このギリシャ文字がぁぁぁ!数式に出てきたもんが羅列されているぅぅぅ!!!

Σ(σ)はシグマだから発音はSだとか、Ω(ω)はオメガだからOだとかは見当がつくものの、Bの発音はv、Yはg、vはn。πはパイだからPの発音は何となくわかったがpはr、Xはh。なんでやねん!!

地名ぐらいの短いのはなんとか見当がつくものの、現地で私の携帯にSIM入れたらVodafoneから来たテキストメッセージがコレ。とても辛い。


  • 単語自体は、イタリア語に似てるものもあったりしたけど、文字解読に時間がかかったのもあり、他の言葉より覚えにくかった。ちなみに海の多いギリシャ、海辺でお酒を飲んでいても、乾杯は「山〜っす」と言う。
  • 何日か外国に滞在していると、聞き覚えのある単語が出てきたり、音の特徴からなんとなく何語が判別がつくようになるのだが、今回ギリシャ語は全然ダメだった。挨拶以外は、いくら聞いてもとっかかりになる単語がなかった。唯一しょっちゅう聞こえてきたのは「なんとかマリーア」。まさかな・・と思ったけど、やっぱりそれはマリアという名前の人が多すぎて噂話をするにしろ人を呼ぶにしろ、だいたい話の対象がマリアだっただけだった。あとは「ネー」がYes.
  • 滞在先のアパートについてた洗濯機もこのありさま、うわーわからん!しかしそんな時のGoogle Translate。携帯で写真撮るとスキャンして翻訳してくれた助かった。臭い服を着続けないで済んだ。


  • 外国で言葉がわからない、ということで出てくる不安は、文字がわからない、ということでさらに増長するんだろうなと思う。同じわからないでも、ベトナムやトルコなどはアルファベットを使っているので、視覚的には見当がつき、それだけでも見通しが良くなる。アラビア語、中国語、ロシア語、朝鮮語、日本語、「良くわからん文字」を使う国は、知らない人にとっては必要以上に理解不能な場所や人達、になってしまい、敵国にもなりやすいんじゃないかな〜という気もする。そういえば進駐軍は、一時期日本語のローマ字化を検討していたとも聞くし・・。なんてことを、数学をちゃんと勉強しなかったせいでギリシャ文字が良くわからない身でぼんやり考えた。
  • ギリシャにもセミがいる。小さめのやつで、「ジジジジジジジジジ・・」と細かく16ビートで鳴く。
  • 蚊もいる。子供が盛大に噛まれるので、慌てて地元のファルマキオ(薬局)で虫除けとかゆみ止めを買う。アメリカのようなドラッグストアではなくて、街の薬局みたいな店がいたるところにあって、おまけの試供品をたくさんもらった。ベープマットみたいなのもある。
  • 土産物屋になぜか木製のち○こをぶら下げてたくさん売っている。遺跡から発掘された何かのレプリカなのか、ただの悪ノリ土産なのか意味不明だがいたるところにあった。
  • アテネでは日本人をほとんど全く見かけなかった。議会近くの高級ホテルでサラリーマン風の日本人おっさん集団を一度だけ見たが、逆にギリシャに何しにきたのか気になった。観光客はもっと他の島とかに行けばいるのかな。小綺麗なチャイニーズ集団はそれなりにいた。
  • ギリシャ語で憲法は「死んだ熊」(死んだ、は関西弁風に上から下に落とすイントネーション)。シンダグマ広場は議会、大統領府もあるところで、夜には若者が集い、変なヒップホップを踊ったりしている。経済危機関連のデモなどもここら辺でやる。


  • 掘ると遺跡に当たるので、地下鉄の駅構内にもこういう展示がある。ちなみに、ギリシャ語で電車の乗り換え接続は「新弟子(イントネーションは「ヨーデル」と一緒)」


  • 気温、湿気ともに日本の暑さに似たものもあり、暑い。電車に乗っていても年齢問わずノーブラ、タンクトップ率も高い。そんな格好するから痴漢にあうんだとか日本では言うけれど、日本の痴漢をこういう所に送ったらどうなるか、多分乗客全員からフルボッコになるだろうなと意味のわからないことを考えた。
  • 駅員も普通にTシャツとジーンズだったり、窓口にタンクトップ一枚で座っていたりして一般人なのか時々わからなくなるが、まあそれでも世の中つつがなく動いているんだからいいよな、と思う。
  • 滞在したエリアはお金持ちが住むエリアも近いせいか、ここにいる限りでは、経済危機があったという実感がない。公園行っても金持ち外国人より金持ちギリシャ人多し。曰くだいたい汚職不正で財を成した人達だそうだ、これだけ国が小さいとコネでどんどんナンチャラカンチャラゴニョゴニョなるらしい。
  • と言いつつ、物乞いは駅前に時々いる。ホームレスはアメリカのに慣れてしまうと、アテネでは皆無に近いように思えてしまう。ただ物乞いをしているのが、お年寄りだったり、裸足で足を投げ出していたりするのが心痛む。
  • 朝アパート近辺をウロウロしていたら、近くの病院前に警官がぼちぼち、テレビクルーが一台待ち構えていた。どうやら首相がここでヘルニア手術して、この日に退院したらしい。


  • 遺跡掘るならギリシャで掘るのがやっぱり醍醐味があるだろうな(エジプトもかな)。と言いつつ、古代ギリシャの遺跡は実はトルコに多いらしい(苦笑)。夏休みにアメリカや英語圏から学生もたくさん来て遺跡を掘る実習をしていた。実際、アメリカでギリシャ語を勉強しようと色々教材を見ていても、古代ギリシャ語のコースの方が充実している感もあった。人口1000万しかいないギリシャ(東京の人口とたいして変わらない)、現代ギリシャ語は勉強してもあんまり魅力、実益ともに低いのかなぁ。

2017子連れおギリシャ旅⑧ アテネの美味しいもの集2

アテネの美味しいもの、第2弾です。

観光スポットのスブラキのお店 Bairaktaris Taverna(Μπαϊρακτάρης Ταβέρνα)

観光客もたくさん集うモナスティラキ地区、レストランがひしめきあっているエリアにあります。広場にはテーブルがたくさん出され、どこからどこまでがどのレストランかわからなくなることも。レストランではミュージシャンがギリシャの音楽を盛大に奏でております。

ここはお肉の串焼き、ケバブ的なお料理スブラキが美味しいと評判のお店です。ケバブというと羊とかですが、ギリシャでは豚肉が多かった。そこにオレガノをじゃんじゃんかけて焼きます。

よく日本の空港につくと醤油の匂いがする・・という話がありますが、ギリシャの空気にはよく実際オレガノの匂いが混じってました。

と言いつつ、頼んだのはダコス。お店によってダコスの感じもずいぶん違う。でも基本はガッチガチに硬いパン+トマト+フェタチーズ+オリーブオイル+オレガノです。

そういえば最近他のサイトで依頼をいただき、レシピを書き始めました、そこでダコスのレシピを紹介しました〜。よかったら作って見てね。

limia.jp

スブラキ意外にも色々載ってるミックスグリルを頼みました。ちょっとドライだったかな・・

観光地なので、客引き、物売り多し。って本当に我が家にはそういう人がなぜ寄ってこない・・

https://www.bairaktaris.gr/portfolio-item/clock

ギリシャに行ったらギリシャコーヒー

作り方はトルココーヒーと同じなんですが、ここで頼む時はグリークコーヒーとお願いしましょう。

ギリシャはずっとオスマントルコ支配下だったし、国境なんて後から引かれるものなので、食べ物に関しては国境や国籍なんて関係なくかぶりますよね。

スタバもちょこちょこありますが、地元のコーヒーチェーンも色々あります。乳製品を取るとお腹がゴロゴロするので色々頼めませんでしたが、地元の人達はいつも「フラッペ」を片手に出勤、街を歩いていました。アイスコーヒーなんですが、上がアワアワになっているの。

乳製品あかんとなるとヨーロッパの旅は辛いなぁ。ギリシャは乳糖のあまりないヤギのチーズを使うことが多いのは助かりましたが、それでもちょっと。

朝ごはんにはクルーリー

街中にはキオスクのようなところでパイや色々なパンを売っています。朝はそんなところでパッとパンを掴んで済ますのもあり。

これは朝近所をウロウロしている時に見つけたクルーリー屋さん。クルーリーは、ベーグルにも似た、ギリシャの輪っか形のパン。ベーグルよりも穴がずいぶん大きいですが食感は結構似ています(日本のベーグルはふわふわすぎてこれは全く別物なんですが)。

トルコでも似たようなパンを「シミット」という名前で売っています。色々かぶりすぎ〜

このお店は伝統的なこのパンをもっとモダンな感じにしていて、色んなフレーバーが売られています。お値段もご覧の通り30セントとお安い。チョコがけなんかもあります。キッチンでにいちゃんたちが器用に種をクルクル巻いているところも見れました。

www.facebook.com

ギリシャに行ったらウーゾ

ギリシャのお酒といえば、ウーゾ。ブドウから作られる蒸留酒です。水や氷を入れると、透明なお酒が白く濁ります。

トルコにも「ラキ」という全く同じものが、ありますねぇ・・・やっぱりかぶりすぎ!

ギリシャ人にお土産としてオススメされたのは、このウーゾ。あんまり飲めないので買わなかったけど・・。お酒好きの方はぜひどうぞ!

ギリシャのスーパーに潜入

ギリシャ、農業国ではありますが、加工食品については大手食品会社の輸入ものが多かったかも。これは駅前のキオスクですが、スナック系もあんまり面白いものはありませんでした。

近所のスーパーでも、売ってるものはアメリカでも見るブランドが多かったですが、さすがに魚介コーナーにはこんなのが〜!

タコ〜!!!!アメリカでは高くてなかなか買えないのにこんなのがどん!と〜!(冷凍じゃないフレッシュなのもあります)

巨大なスルメイカも!

ヨーグルトはダノンなどつまんないのもありますが、現地のヨーグルトももちろん。

伝統的なグリークヨーグルトは、こういった陶器に入っています。余分な水分を抜くためらしいですが、と言って陶器自体がべちゃべちゃに濡れているわけでもなく。

でも空いた容器はそのままオーブン料理などに使えそうです。これは家族の朝ごはん用に購入、アパートのバルコニーでいただきました。

2017子連れおギリシャ旅⑦ アテネの美味しいもの集その1

旅の前半戦、アテネ滞在中の美味しいもの集です。

しれっと老舗なDexameni

オサレ、高級風なコロナキ地区にある、Dexameni 広場にあるカフェレストラン。アテネ到着初日のディナーはここでいただきました。周囲はマンションが建っていますが、車が入れないようになっており、道の横の掘建小屋のような中にバーとキッチンがあり、お客は外のテーブルに座ります。ご覧の通り、車もこないし子供達はワイワイ走り回り、大人はタバコを吸いビールを飲む。手持ち無沙汰なウェイトレスもタバコ吸いながら注文待ち。

ギリシャの夏は湿気もありセミが鳴き蚊も飛び、なんだかちょっと日本の夏のよう。早速ここで蚊に刺された小さいさん。植え込みには猫もゴロゴロしています。

左上から、タコのグリル(酢であえてある)、クレタ島名物ダコス(硬い大麦パンにトマトやチーズを乗せたもの)、そら豆のピューレにアンチョビとケーパーを乗せたもの、ポークのグリル、ピタパン。小皿で全部出てきて、一皿3〜4.5ユーロ。

ギリシャは観光客向けのところに行くと割高とはいえ他の国の観光地と比べてもずいぶん安い。それがさらに地元の人達が行くところに行くともっともっと安くなる感じで、食費はあんまりかかりませんでした。

さてこのお店、メニューに「幼稚園、バー、老人ホーム」って書いてあります。一体何事かと思えば、実はこのお店、1900年代からある老舗だそうで、開店当時はアテネの知識人が集まる、いわゆる文壇バー的な様相も呈していたそう。

その中で、この店の超常連だったギリシャの有名な作家・詩人アレクサンドロス・パパディアマンティスという人が、冗談でお店にこういうサブタイトル?をつけたのだとか。ってその人誰?という感じですが、アマゾンで見たら彼の作品の日本語翻訳は一冊しかありませんでした。

家賃高騰などにより2009年に一旦閉店、2012年に新しいオーナーのもと再オープンしたそう。でも行くと本当にそんな背景があることなんて微塵も宣伝もしなければ何も感じさせない(そういう店だというのは後から知ったし)ごくごく普通に地元の人達で賑わっている街のタパス屋、という感じです。

坂を降りていくと、公園もあり、子供達が遊びまわっています。食後はここでひと遊び。高級住宅地ですが外国人はあまり見かけず、ギリシャ人の裕福な人達が多いよう。パパが子供を追い回して遊んでいたら、面白がった地元の子供達がキャーキャー行って一緒に喜んでいました。あんまりアジア人のおっさんが面白い顔して追いかけてくることなんてないだろうしね。笑 多少恐怖刺激的な部分もあったかも。

朝ごはんに:Φούρνος Βενέτη (Veneti Bakery)

ギリシャに70件ほどあるパン屋さんチェーン。我が家の地下鉄最寄り駅Megaro Mousikisの入り口目の前に一軒あり。24時間営業なので小腹が空いた時差ぼけの時も便利かも。

気がつかなかったけど道を挟んで日本大使館があるらしいです。

お店の中は、ケーキやクロワッサン、ギリシャのパイ(チーズやほうれん草などが入っている)にマカロンなどが山盛り。イートインスペースに座るとウェイターの人が注文を取りに来てくれるので、そこで食べてもよし、店内で注文して持ち帰るも良し。場所柄外国人ビジネスマン風や観光客の人もよく見かけました。

www.fournosveneti.gr

日本でも多分有名、Old Tavern of Psaras

観光名所、ロマンチックで素敵雰囲気満載のプラカ地区にあるレストラン。ちょっと平地は土産物屋がダーっと並び、階段を登っていくと、見晴らしの良い場所にレストランが並んでいます。

階段の脇にもテーブルを並べてサーブしているお店も多し。

ぼちぼち客引きもいるんですが、昔から一人旅でも二人旅でも子供連れでも、ほとんどそういう人達にほとんどあまり声をかけられない我が家。なので、どこに行っても「地球の歩き方」に報告されているような色々なトラブルが、別世界のことのように思えてしまいます。

何でしょう、何か怖い顔でもして歩いているんでしょうか。いいカモにはならないと思われているのか・・・今回も客引きのおっちゃんに「君たちアメリカから来たでしょう!俺っちは昔フロリダに住んでたぜ!」と言われた程度。そうかやっぱり日本人と思われてないのか・・(苦笑)かくゆうおっちゃんも、80年代のフロリダにいそうな髪型をしておりました。

そんなプラカの階段の頂上にあるお店、ここは日本のガイドブックにも載っているようですが旦那がオススメのシーフードレストラン。アテネの街や夕焼けがみおろせるテラス席に案内してもらいました。

アンチョビにグリークサラダ、ナスの上に豆のピューレを乗っけたもの、そしてちょっと見切れているタラマサラータが絶品でした。日本ではタラモサラダなどと言いますが、別にタラコとジャガイモだからタラモというわけではなく、魚の卵のことをタラマと言うのです。そしてレシピは色々ですが、ジャガイモじゃなくて、白パンを攪拌して作ったりします。このお店のは濃厚クリーミーですごく美味しかった。オススメです。

このレストランより少し階下にある別のレストランの野外席でのギリシャ音楽生演奏を借景(?)に、ここのディナーが一番気持ちよかったです。

ギリシャには、イギリスなどヨーロッパから若者が学生のグループツアーみたいな感じで訪れたり、シングルの人達がある意味お見合いパーティー的なツアーで来ることも多く、道端でそんな集団もよく見かけました。私たちの横のテーブルも、イギリス人の大学生ぐらいの女の子ばかり10人ほどと、引率風のギリシャ人がディナーをしていたり。そんな人達の会話も盗み聞き(笑)したりして楽しむアテネの夜なのでありました。

Home - Psarras Tavern

長くなりそうなので、続きは第二弾で!

marichan.hatenablog.com
marichan.hatenablog.com

2017子連れおギリシャ旅⑥ ギリシャの汚いビーチは私たちの楽園

ギリシャで誕生日を迎えたパパ。もうプレゼントも特に欲しない年齢だけれど、誕生日はビーチで迎えたいと、家族でアテネ郊外グリファダへ向かいました。

アテネの南に位置する海沿いの街グリファダは、週末になるとアテネの人達が泳ぎに行ったり遊びに行くスポット。東京から湘南に行く感じ?いやちょっと違うかな。無理に日本のものに当てはめる必要もないな。アテネ中心部から地下鉄に40分位か乗り、終点からタクシーに乗り換えます。

海岸沿いにいくつも海水浴場がありますが、今回はパパがセレクトしたアステリア(Asteria)ビーチへ。

乗せてくれたタクシーの運ちゃんはグリファダ生まれ育ちで、街の変遷や経済状況などについて色々話してくれました。昔はアメリカの空軍基地があり、アメリカ人の家族も結構住んでいたらしい。今はどちらかというとビーチリゾートのある高級住宅地で、億万長者が住むようなところでもあるらしい。今も駐在などでギリシャにやってくる外国人が多く住んでいるところでもあるそうです。

そして意外なことに、ここは韓国人が多く住んでいるんだとか。海運造船関係などで関係があるらしく、それが縁でここに居を構えているらしい。

ギリシャUberはどうなのと聞いたら違法らしく、やってる奴がいたら教えてくれ、そんな奴がタクシー乗り場周辺をウロウロしてたらボコボコにしてやる、と穏やかではないお返事。ギリシャのタクシー業も大変らしく、まずこのタクシー営業許可証を得るのにはじめに数百万円単位の支払いをしなくてはいけないらしい。それを返済するのでせっせと働かないといけない上に、税率がひどいらしい。最後は愚痴聞く大会になってしまった。

そして私達が向かうビーチについても、ここら辺のビーチは水があんまり綺麗じゃないんだよ、行くならここがいい、あそこがいい、あとはヴィーリャグメニという湖がなかなかいい、でもあの湖はガッと深くなるところがあって溺れる人もいるんだよ、でも本当にあそこのビーチに行くのかい、あそこは大して綺麗でもないし有名人やちょっと金持ちが格好つけに行くところだよ、と延々言うので、旦那いったいどんなところを選んだのだ・・と頭の中が「???」に。いやー子供もいるし、シャワーや更衣室がちゃんとあったところがいいと思ってねぇ、なんて答えてはいたのですが・・。

そんなこんなで下ろしてもらったところは、妙にモダンでオシャレな門構えのビーチ。しかも入場料大人1人30ユーロですと?!なんかおかしい、とよく見るとアステリア(Asteria)ビーチと言ったのに、間違えてめちゃめちゃ高級なアスティール(Astir)ビーチに連れてこられていたのでした。紛らわしい!!

どうもここはプラチナラウンジとかスパとかがあったりして、家族連れが質実剛健にワイワイ遊ぶビーチというわけではなさそう。仕方がないので、対向車線を走ってきた別のタクシーを急遽捕まえて、本来の目的地へ。

ギリシャのビーチは、ちょっとお金を払ってパラソルやビーチチェアを借りるシステムのところが多く、そこにちょっとレストランや売店があったり、シャワー更衣室などがあったりします。アステリアビーチは、入り口でお金を払うシステムだったかな。

レストランもついてます。しかしかーなり手際が悪くて、ご飯なかなか来ず。お店の人もテンパって料理ガシャーンって落としたりしていた(苦笑)

海はとても遠浅。沖の方に行っても行っても、私の腰の高さ位。向こうの方に見えるのは、子供向けのスライダーなど水上遊具で、あそこまで歩いて行きます。

クレタ島出身の人にグリファダに行く、と言ったら、ああでもアテネのビーチは汚いよね、という話になったのですが、どうしてどうして何をおっしゃる。

写真じゃあわかりにくいですが、水はずいぶん透明だし、そこかしこに魚が泳いでいます。全然混んでないし、変な音楽もかかってないし、思う存分水遊びしたり、ゴロゴロしたり、本を読んだり。ああ、これでこそザ・ヴァケーションでしょう!!これが汚いとは、ギリシャのビーチ、とっても贅沢です。

私達はアメリカからわざわざピクニックシートも持って行きましたが、ビーチチェア以外にもゴロゴロするところがあるとさらに快適でした。

ディナーはビーチから歩いてすぐのところにあるΤο Μπαρμπουνάκιというお店へ。読めない。ローマ字だとこれがTo Barbounakiになるのはなぜだ〜!別の場所にも支店があるようですが、グリファダ店はこちらです。

ウニですよ奥さん。お寿司に載っているようなトロッとしたのではなかったですが、磯の香りがプンプンと。

ギリシャでもおかひじきをよく食べるようです。シンプルに、オリーブオイル、塩とレモンでいただきます。だいたい味付けは塩レモンオリーブオイルの場合が多いのですが。

そして子供が大好きなタコ!ギリシャにいる間にはタコをずいぶん食べました。これもオリーブオイルと塩、レモン、と、オレガノ。もうギリシャの味噌醤油的な基本の味付けですねこれ。

帰りはレストランの目の前から出ているトラムで帰りました。アテネまで1時間とちょっと時間がかかるのですが、人々の暮らしや住宅街が見えるところが興味深いです。と言いつつ、泳ぎ疲れてかなり爆睡してしまいました。

2017子連れおギリシャ旅⑤世界の遺産、アクロポリス

日もだいぶ斜めになってきてから、えいやっと冷房の効いたアクロポリス博物館を出て、アクロポリスの丘を目指す。

が、入り口に向かって歩き始めた時点で、暑い中歩くのが苦手な小さいさんの雲行きがずいぶん怪しい。白い砂利道への照り返しは確かに夕方に近くなったとはいえ、あまり気持ち良いものではない。ペットボトルの水を頭や背中にザバザバかけて、休んでは歩きを繰り返す。

丘のふもとにある「ヘロディス・アッティコス音楽堂」は今でもコンサートに使われている。創業紀元161年と老舗劇場もいいところだ。この日はオーケストラの演奏があるらしく、オケの面々がフニフニと音出しをしているのが外にも聞こえてきた。私たちが滞在中には、フー・ファイターズも来てコンサートをしていたらしい。

結構急なところを登っていく。西日と上り坂で小さいサンは文句タラタラ、この近辺で撮った写真はどれもすごい顔で写っていた。

アクロポリスの階段とも言えるのかわからない階段は、素材がどれも大理石のようなツルッツルの石。意図的なデザインか、何千年と言う人の上り下りで勝手に磨耗された結果なのかはわからないけれど、ものすごく滑る。時々おしゃれして日傘にピンヒールなんていでたちの観光客もいて、何かの神話みたいにアクロポリスの丘から真っ逆さまに落ちやしないかと期待ヒヤヒヤする。

いくらギリシャ神話にハマったからと言って、アテナの神殿というだけでは上にあがるモチベーションが保てない子供のために、ここはナイアンティックの神様にすがることにして、ポケモンGoを起動する。世界遺産だから珍しいポケモンいるかもしれないよ、と聞き奮い起つ6歳児。

たどり着いたパルテノン神殿は工事中。工事中というか、改装中。いや修復中か。

しかもこれ1975年からやってるそう。ガーディアンの10年以上前の記事でも、あと20年はかかるよと言っているので、多分あと30年ぐらいはかかるんではないだろうか。

行ったら工事中でガッカリ、なんてブログ記事もずいぶん見たけど、戦火や地震や爆破や略奪や、その長い歴史でずいぶん痛めつけられてきたんだから、それくらいは許してやったらどうや!(吉本新喜劇、茂造風に)

法隆寺の柱もこのスタイルを取り入れているという話は、小学校の社会の時に習って、夢殿で見つかったペルシャ伝来の獅子狩文錦とともに衝撃的だった。本物が見れて本当にラッキー。

丘からの眺めも美しい。古代ここからみおろせる風景はどんなだったんだろう。

しかしここ世界遺産インスタ映えするセルフィーの聖地。命の危険を冒してまで、ピンヒールでこの丘を登るのは、この美しい廃墟を背景にゴージャスフォトを撮るため。立ち入り禁止のロープを乗り越えポージングする観光客には、容赦なく係員のホイッスルが鳴り響く。

ポケモンは、さすがに丘の上だからか電波状況が悪かったが、結構いた、けどレアなものは出てこなかった。ちなみにアテネの街中では、「ガーディ」がよく採れた。「バリヤード」も実は珍しいらしいが、そこらへんにふらふらしているのを2個捕まえた。でもポケモンより、アクロポリスの丘の上にいたこっちの方が、子供も大人もフィーバーした。そう、アテネの街にはポケモン以上に猫がいっぱいいたのでありました。